4月8日
きょうは潅仏会(かんぶつえ)。お釈迦(しゃか)様のお誕生日だ。
子どものころ、近所のお寺で御像に甘茶をかけ、水筒にお茶を詰めてもらったことを思い出す。
当時、あの甘茶の味は正直あまりおいしいとは思わなかったが、子ども心にありがたいものをいただくという気持ちになったことは覚えている。
駄菓子屋に足繁(しげ)く通った少年時代だったが、現在のように数多くの清涼飲料水があったわけではないので、きっと現代の子どもたちと比べると味覚も微妙に違っていたのだろうなと思う。
ただ、甘茶の味を正確に思い出せないのは、最近まで甘茶と甘茶蔓(づる)を混同していたせいかもしれない。
甘茶は、ユキノシタ科の落葉低木ガクアジサイの変種だそうだ。
若い葉を蒸して揉(も)み乾燥させたものが、甘味飲料などに使用されている。
一方、甘茶蔓は、ウリ科の多年草。高麗ニンジンと同じ成分を含んでいることがわかって以来、健康茶などで知られるようになった。
たくましく冬を越してきた庭の草木たちに混じって、やがて甘茶蔓の芽も顔を出すことだろう。
注意しながら草むしりをしようと思う。甘茶も甘茶蔓もストレスに効能があるそうなので、久しぶりに昔を思い出しながら、花祭り気分を味わってみようかと思う。
潅仏や皺手(しわで)合(あわ)する数珠の音(芭蕉)