山折哲雄×五木寛之(文藝春秋)
未曾有の不況だが、
すべての物事を人間の合理的な思考判断で
解釈可能だと考えるのは大間違いだと説く。
株式相場でも、八百万の神々の手が働くという。
そこで想起されるのが、明治以降の3人の財界人
渋沢栄一、出光佐三、松下幸之助である。
彼らが共通して重視した項目は、「恩」と「感謝」。
それは、西欧流の市場原理主義とは異なる。
3人の人生と事業には、儒教、仏教、神道の伝統が
影を落としている。
西欧流の契約の精神と、「恩」という名の債務至上主義の
両方を使い分けながら、日本流の資本主義でやってきたのだ。
今こそ、日本古来の多神教的な価値観を同時に使い分けて
「新しい和魂洋才」の在り方を考えることが重要なのだ。