毎日ではないけれど、

小学校では国語の教科書の音読が宿題で出る。

 

 

一応面倒だなと思いながらも

 

聞いてあげて、

宿題の用紙に丸を書いて印を押す。

 

 

 

前に長女が低学年の頃に読んでいた話が、

なかなか奥が深く、面白い話だったので、

ちょっとご紹介をば看板持ち

 




 

【きつねのおきゃくさま】というお話。

 

腹ぺこのきつねが、

ある日やせたひよこと出会う。

 

すぐにがぶりとやろうと思うが、

やせているから、太らせてから食べようとたくらむ。

 

ひよこも「どこかに良い住処はないかなぁ?」と

困っていて、きつねに相談したものだから、

 

きつねは「おれの家にきなよ」と

家に連れて行く。

 

きつねはひよこに、

「優しいお兄ちゃん」と言われて、

そんな言葉初めて言われたものだから、

ぼうっとなった。

 

それからきつねはひよこを

自分の家に住まわせて、

餌を食べさせ、せわをしてやる。

それは優しく、食べさせた。

 

ある日ひよこは散歩に出かける。

きつねは「さては逃げる気だな?」とあとをついていく。

 

ひよこはやせたあひると出会う。

あひるも住処に困っていたので、

きつねの家に一緒においでよと誘う。

「きつねお兄ちゃんは親切だから大丈夫」

またもきつねはぼうっとなった。

 

同じようにして、うさぎも加わって、

きつねの家にはひよことあひるとうさぎが

住むことになる。

 

みんなすっかりキツネに感謝して、

「神さまみたいなおにいちゃん」ときつねをよぶ。

 

きつねはうっとりして気絶しそうになるほど。

 

そんなある日、

くろくも山からはらぺこのオオカミがやってくる。

 

オオカミがひよことあひるとうさぎの匂いを嗅ぎつけたところ、

きつねが飛び出して、勇ましくオオカミとたたかう。

そしてとうとう、オオカミはにげていく。

 

そのばん。

 

きつねは、はずかしそうに わらって しんだ。

 

まるまる太ったひよことあひるとうさぎは

虹の森に小さなお墓をつくる。

 

そして、せかいいち やさしい しんせつな、

かみさまみたいな そのうえ ゆうかんな 

きつねのために なみだを ながしたとさ。  

とっぴんぱらりの ぷう。

 

 

と、こんなお話。

 

 

 

な、な、泣ける泣

 

 

 


 

良い話じゃないですか。

 

切ないけど。

 

 

 

でね、読み終わった子どもに、

感想を聞いてみたんですよ。

 

 

わたし

「なんできつねはオオカミとたたかったんだろうねぇ」

 

「‥ひよこたちを食べられたくなかったから」

 

 

(心の声)

(うん、そうだね、そうだね。)

 

 

わたし

「じゃあ、なんでひよこたちを食べられたくなかったのかなぁ?」

 

 

 

「え、だって、自分が食べたかったから‥」

 

 

 

 

 

なーぬー!!

 

なんにもわかってねぇΣ(゚д゚lll)

 

 

あぁ‥ガッカリです魂

 

 

 

うちの子、あんまり国語力ない‥な。

 

 

 

こんなに良い話なのに、

全然伝わってなかった長女‥もやもや

 

 

読み取る力って難しいんですね。

 

 

たしかに秀逸だなと思うのが、

「優しい」とか「親切」と言われたきつねが、

『嬉しい』と思ったとはひとことも書かれていないんです。

 

 

“うっとり”とか“ぼうっとなった”という

表現のみ‥

 

 

これで心情をおもんぱかれということだけど、

なかなかそれは小学生には難しいのかなぁ。

 

 

わたしとしては、とってもステキな表現だなと

思うんだけどなぁ。

 

 

あと、最後のところの

 

『きつねは 恥ずかしそうに 笑って しんだ』

 

ってところは本当に、

恐れ入った!って思うくらい

好きな表現だな

 

 

 

きつねの心情をよく表してるよね。

 

 

 

いやぁ、子どもの読むものと思う物語でも、

なかなか奥が深くて面白い。

 

普段音読の宿題聞く時って、

基本的には右から左に流してるけど、

ちゃんと聞いてあげるのも楽しいと気付きましたよ気づき

 

 

 

ま、それはともかく、

あれですね、

 

長女の国語力問題はいまだに残っているので、

本いっぱい読ませていこうと思います指差し

 

 

◉まがたま◉