この時期になると

入社予定の内定者の学生を集めたイベント
「内定式」を思い出す。


当事者として参加したときのことではなく、
運営側として携わっていた頃のことを。



***

前職でわたしは
採用担当として仕事をしていた時期があり
内定式を執り行う側の部署にいました。


内定式というイベントの
企画を練る側です。


その後事務職に変わり、
経理を担当するようになってからは、

内定者の交通費精算に
携わります。






内定者の交通費精算の時に

以前の部署だった採用メンバーと絡みながら、

ふと、
“わたしも昔はこっち側だったのに‥”と
思ってしまうこともありました。

事務職への転向が自分の意思ではなかったから
余計に羨ましい気持ちもあったんだと思います。



でもね。

そんな風に昔を懐かしむくせに、
採用担当の戻りたいという気持ちには
ならなかった。





戻りたいと思えない理由は、

その時の会社の採用手法というのが、

振り落とす採用ではなく、
口説き落とす採用であったから。


人気も知名度もない会社だったから、
応募してくれた人になんとかアピールして、
会社に入ってもらうように
説得型面接をするのが採用の仕事でした。
(一般の会社とはおそらく違うと思う)


それはそれで、やりがいもあったけれど。

どういう話し込みをしたら、
この人は会社に興味を持ってくれるんだろうって、
必死に考えていたから。


でも同時に、苦痛も感じていました。


それは、
自分が伝えるべき「会社の魅力」を
自分自身が感じられなくなっていたから。



この人はぜひ採用したい!
会社に入って欲しい!

って思う人を口説き落とそうとするとき、

「この人はこの会社に入ったら、この先どうなるんだろう‥」

というなんとも言えない罪悪感が
生まれるようになっていたんです。



口説き落とすことで、
この人の将来をダメにするかもしれない。

そう思うと、魅力を伝えるトークテクニックも
ガタ落ちです。

入って欲しいけど、
入って欲しくない。

こんな矛盾した心境で採用していることが
日に日に辛くなっていました。


で、結局その後
リーマンショックを機に採用を離れることになり、
事務職に落ち着くわけなんですが、

事務職になったらなったで、
やっぱり採用が恋しい。


でも戻りたいと思えない。





会社の魅力を自分が一番に感じていないと、
人にそれを伝えることって
できないですよね。
少なくとも、わたしはそうなんだな。


これって会社だけに限らず。
商品とか、サービスもしかり。


わたし自身もこのブログで何かおすすめする時は
ちゃんと自分の心のこもった、
心から良いと思うもののみを厳選して
おすすめしたいと思ってます。


誰か人の紹介とか、
ブログ記事のリブログもですね。

今までも自分が“良い”と思ったものしか
記事にしてこなかったですけど、
今後もその精神で行こう!と思います。


嘘はつきたくない。
(自分が辛くなるのがイヤなだけですが)

◉まがたま◉