幸いにも相談する仲ではない

私の母はアルツハイマー型認知症です。

一人暮らしが難しくなった母を引き取り、夫や子どもたちと一緒に暮らしています。

 

子どもの頃から母とは考え方が合わないことが多かったのですが、

母はそれにはお構いなしで、子どもを自分のペースで連れまわす親でした。

子どもがどう考えているのか、あまり意識したことが無いかもしれません。

そのせいか、私の好みなどは、驚くほど把握していません。

 

そんな母でしたので、子どもの頃から私は母に本心を話すことはあまりなく、

なるべく波風を立てずに生活することをモットーに、

なるべく接点を少なくして過ごしていました。

(母は怒ると急にキレて怖かったですから・・・)

 

おかげで、私は困ったことがあっても、母に相談したことがありません。

子どもの頃からそうでしたから、大人になってからも全く無いです。

今、母が認知症になって、もちろん大変ではありますが、

私にとって「失くしたもの」は案外少ないかもしれないと思っています。

 

もし母を心の支えにしていて、母が頼りになる相談相手だったとしたら、

私の喪失感は大きなものだったでしょう。(兄弟もいないので余計に)

しかし、その点私と母の間には精神的に距離があったおかげで、

母が認知症になって変わっていくことを、冷静に受け止められています。

 

仲良し母子で育ってきた方にとって、変わっていくお母さんを見るのは

つらいものでしょう。

なんでも話せる仲で無かったことが、こんなことで幸いになるとは皮肉です。