愛こそはすべて / ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン / (1967年)    収録  シングル
 マジカル・ミステリー・ツアー / (US)  (1967年)    収録
 イエロー・サブマリン / (1969 年)    収録
 「邦題」愛こそはすべて  レノン / マッカートニー  作
 ジョン・レノン作の楽曲

 「アワ・ワールド」のために作られた曲。
 リード・ヴォーカルはジョン。 パッキング・ヴォーカルはポールとジョージ。

 67年6月25日、史上初の全世界を結ぶ衛星同時テレビ中継番組で特別番組
 「アワ・ワールド」が放送され、ビートルズはイギリス代表で出演。 
 新曲「愛こそはすべて」が生演奏で地球上の約3億50000万人に向けて一斉に
 初公開されま した。
 15枚目のオリジナル・シングルとして67年7月7 日にリリース。
 英・米チャートで1位を記録。







 ■ 愛こそはすべて

 愛 愛 愛

 不可能なことをやろうったって無理だ
 歌にならないものを歌おうったって無理だ
 君はひとことも返せない
 が 公明正大なやり方を学ぶことはできる
 簡単さ

 作れないものを作ろうったって無理だ
 救いようのない人を救おうったって無理だ
 君は無力に等しい
 が おいおい自分らしさを身につけることはできる
 簡単さ

 愛があればそれでいい
 愛があればそれでいい
 愛さえあれば何もいらない
 愛こそはすべて

 未知のものを知ろうったって無理だ
 見えてもいないものを見ようったって無理だ
 本来自分の居場所でないところに
 落ち着こうとしても落ち着けるわけがない
 だけど 簡単さ

 愛があればそれでいい
 愛があればそれでいい
 愛さえあれば何もいらない
 愛こそはすべて

               訳 : 内田久美子



  
     ビートルズ : 青盤ドキュメンタリー


 “愛こそはすべて” が大ヒットしたのは
 “サマー・オブ・ラヴ” 運動が頂点に達した時のことだ
 (サマー・オブ・ラヴと呼ばれた67年のヒッピー・ムーヴメントを象徴する人類愛の賛歌)
 ライブ映像は衛星中継で世界中に流れた

 あの曲はあの時代に最もふさわしい曲だった
 愛が合言葉だった
 フラワーパワーを集約していた あの曲が象徴している考えは
 非主流の文化全体に浸透するような勢いがあった
  by (Alan Clayson)


 サマー・オブ・ラヴと呼ばれた67年のヒッピー・ムーヴメントを象徴する、人類愛の賛歌。 
 6月25日、世界24ヵ国に同時中継されたテレビ番組「アワ・ワールド」で公開録音され、12日後
 の7月7日に急遽シングル発売。 イギリスで4週、アメリカで1週1位に輝いた。

 フランス国歌で始まり、覚えやすいサビのコーラスを経て、エンディングは「イン・ザ・ムード」
 「グリーンスリーヴス」、そして「シー・ラヴズ・ユー」等の有名曲のフレーズが登場する、飽きさ
 せない構成。 ヴァース部分のリズムが7拍子になっているのも大きな特徴だ。

 ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、エリック・クラプトン、グレアム・ナッシュ、キース・ムーン
 ゲイリー・リーズ、マリアンヌ・フェイスフルら友人のほか、メンバーの家族や恋人もコーラスと
 ハンドクラップで参加し、花を添えた。

 ビートルズのレコーディングには部外者を入れない鉄則があったが、67年のイベント的なレコ 
 ーディングは例外で、どれもこれもビートルズ自身にとってもめくるめくような体験だったに違
 いない。 (鳥居一希)


 
 
  

  
 

 ただの人気アイドルと思われていた時代のビートルズも、後から振り返ってみると、たえず神
 話的なメッセージを発信していたのだ。 プリーズ・プリーズ・ミー、ア・ハード・デイズ・ナイト、
 そしてヘルプ。 ものすごくシンプルな言葉に託された、熱い思い。 それは後期のレット・イッ
 ト・ビーや、解散後のマザーやルック・アット・ミーにも感じられることだが、ビートルズはデビュ
 ー直後から、神の啓示のようなメッセージを送り続けていたことがわかる。

 テロ攻撃を受けた直後に、ニューヨークの人々が「イマジン」を歌ったような、本物の神話に先
 立つささやかなメッセージとして、「愛こそはすべて」というこのメッセージは、永遠に記憶され
 るだろう。 (三田誠広) 

 「どんな問題であれ、根本をつきつめていけば、大抵のことは愛に関係していると思う。
 だからこの曲は真のステートメントなんだ」 (ジョン・レノン)




 Queen+Beatles - Live (Brian May, Paul McCartney, Roger Taylor, Eric Clapton, Rod Stewart)


  2002年6月4日、バッキンガム宮殿で行われた女王エリザベス2世戴冠50周年記念コンサート
 のラストにて出演者全員で合唱され、ポール・マッカートニーがベースとリード・ヴォーカルの
 一部を担当した。 ビートルズ解散後にこの曲を一般観衆の前で歌ったのはこれが初めてで
 ある。


  
     ALL YOU NEED IS LOVE
  
    ALL YOU NEED IS LOVE
 
  
        MAGICAL MYSTERY TOUR

  
      THE BEATLES / 1967-1970