サムシング /  カム・トゥゲザー / (1969年)  収録  シングル両A面
 アビー・ロード / (1969年)  収録
 12作目のオリジナル・アルバム
 「邦題」サムシング  ジョージ・ハリスン  作

 初めてシングルA面となったジョージ作の楽曲。
 21枚目のオリジナル・シングル曲。 米チャート1位を記録。
 リード・ヴォーカルはジョージ。 パッキング・ヴォーカルはポール。
 ジョージがパティへの想いを歌ったと言われています。




 
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  ■ サムシング

  彼女の仕草がかもし出す不思議な魅力が
  ほかのどんな恋人よりも僕を惹きつける
  愛してとせがまれればいやとは言えないよ
  彼女のそばを離れたくない
  それでいいと感じるんだ

  彼女はあの笑顔のどこかで知っている
  ほかの恋人など僕にはいらないと
  彼女が身をもって僕に教えてくれる
  彼女のそばを離れたくない
  それでいいと感じるんだ

  僕の愛が育つのかと君は訊く
  そんなことわからない
  成行きを見守るうちにおのずと答えが出るだろう
  僕にはなんともわからない

  彼女は大事なことをきちんと心得ている
  僕はただ彼女を想っていればいい
  彼女がすばらしいことを僕に教えてくれる
  彼女のそばを離れたくない
  それでいいと感じるんだ

               訳 / 内田久美子

 

  
     ザ・ビートルズ 青盤 : ドキュメンタリー
  

  “サムシング”  は古典となり
     “ 『イエスタデイ』 ” と並び 称賛されている
  ビートルズにおけるジョージの役割は
  見過ごされがちだがなくてはならないものだ
   by (Les Davidson)

  ジョージはソングライターとして才能を開花させた
  解散の時期で得をした者がいたとしたら
  名曲を書き始めていたジョージだろう
  彼は自信に満ちた状態でソロ活動を始められた
   by (Chris Roberts)

  最後を飾るには最高の作品だった
   by (Nick tauber)

  
 


  ジョージのビートルズ時代の代表作。 自作曲初の全米1位を記録。
  詞・曲ともに優れているとしてアイヴァー・ノヴェロ賞を受賞。 
  名だたるアーティストにカヴァーされ、ソロ以降の数々のライヴでも名演を生んだ。

  余計な言葉を排した寡黙な歌詞に対し、演奏は実に雄弁。 と言うより、この演奏は1枚の
  絵画だ。 リンゴはゆったりとしたテンポで歌の主人公たちの足音を刻みながら、心臓が高
  鳴るようなフィル・インを「ここしかない」という場所に絶妙に挟み込む。 
  ポールのベースはメロディとしても見事に完成されており、風景の中の風のように、ジョージ
  のヴォーカルに優しくまとわりつきながら漂う。 いかに技術があったとしても、お互いに愛
  がなければ、こんなに息のあった演奏は不可能だ。 

  感情の高まりが極みに達するサビは、少しゴスペルっぽい印象がある。 
  キーボードで参加しているビリー・プレストンが彼自身のヒット曲「神の掟」でも披露している
  下降展開を、効果的に演奏しているのは見逃せない。 
  その後の間奏でリンゴはテンポを倍に持っていく。 そこにジョージのリード・ギターが重な
  る。 特に後半部の、ギター、ベース、ドラムスの絡みの何とすばらしいことか。 

  ジョンの存在感はほとんどないけれど、むしろその強烈すぎる個性が消えたことで「サムシ
  ング」はジョージの代名詞になり得た。 ポールの「イエスタデイ」にも共通するこの傾向は、
  4人のバランスを考える上で重要なポイントになるだろう。 (鳥居一希)

  メンバーと当時の奥さんやパートナーとの映像が撮影され作られた。
  今あのビデオを見るとメンバー4人がバラバラの道に分かれ始めた時期と重なるんだ。
  一つの時代の終わりを感じて心にこみ上げるものがあるよ。
  PV撮影のために4人全員を集められなかったから、それぞれ別クルーで撮ったんだ。
  (ジョナサン・クライド : ビートルズ・レコード会社 APPLE社 制作責任者)




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          THE BEATLES ABBEY ROAD

  
       THE BEATLES / 1967 - 1970