ヘイ・ジュード / レヴォリューション / (1968年)  シングル  収録
 バスト・マスターズ  / (1988年)  収録 
 邦題「ヘイ・ジュード」   レノン / マッカートニー  作
 ポール・マッカートニー作の楽曲   ピアノのスタンダード曲
 
 1968年8月30日にリリースされた18枚目のシングル。
 自身のレーベル「アップル」からの第一弾シングルとなる。

 ジョン・レノンが当時の妻、シンシアとの破局が決定的になった頃、ジョンの長男ジュリアン
 (当時5歳) を励ますためにポールが作った曲。

 ビートルズとポールの代表曲。
  過去最高の7分を超える曲であったにもかかわらず、全世界で売れに売れた。
 ビートルズ最大のヒット曲となった。 (全米9週1位)

 





   ■ ヘイ・ジュード

 なあ ジュード 悪く考えるな
 悲しい歌も気持ちひとつで明るくなる
 彼女を君の心に受け入れることだ
 そうすれば すべては好転するだろう

 なあ ジュード こわがるな
 行動を起こして彼女を手に入れるんだ
 彼女を君の一部として受け入れてごらん
 とたんに すべては好転するだろう

 たとえどんなに苦しくたって
 ねえ ジュード くじけるな
 何もかもひとりで背負いこむことはないんだよ
 自分の世界を冷やかなものにして
 常に冷静さを気取っている奴のなんと愚かなことか

 なあ ジュード がっかりさせないでくれ
 せっかく見つけた彼女を手に入れずにどうする?
 彼女を君の心に受け入れることだ
 そうすれば すべては好転するだろう

 心を開いて迎え入れればいい
 ねえ ジュード スタートを切れよ
 誰かが助け舟を出すのを待っているのかい
 だめだよ 君でなきゃできないことさ
 ねえ ジュード 君次第なんだ
 君が自分でなんとかするしかない

 なあ ジュード 悪く考えるな
 悲しい歌も気持ちひとつで明るくなる
 彼女を君の一部として受け入れることだ
 そうすれば すべては好転するだろう

              訳 : 内田久美子
  


  
     ビートルズ : 青盤ドキュメンタリー 


 “ヘイ・ジュード” は “愛こそはすべて/All You Need Is Love” に並ぶ名曲だ
 ポールがジョンの息子ジュリアンについて歌っている
 あのような名曲を書いたポールはもっと評価されるべきだ

 ジョンは死んだために英雄として崇拝され高く評価されている
 ポールは生きているから神格化はされていないが
  “ヘイ・ジュード” は傑作だ
  by (Chris Roberts)

 “ヘイジュード” の人気の理由は
 エンディングのコーラスにあると思う
 エルヴィス・プレスリーはライブであの部分だけを歌った
 後年のライブでポールが歌った時も
 エンディングのみを観客と大合唱した
  by (Alan Clayson)

 どんなに冷徹な人でも感動する
 最近のポールのライブでも同じだ
 陳腐だとバカにしていた人も
 観客の合唱が始まると感動せずにはいられない
  by (Chis Roberts)

 あのエンディングがなければ
 あんな迫力のある曲にはならなかった
  by (Alan Clayson)


 ジョンとシンシアが離婚した頃に.......
 シンシアとジュリアンに会いに行ったんだ
 ジュリアンに会う前に こう言おうと考えた
 “ヘイ・ジュール 悪く考えるなよ.....” ってね
 これが“ヘイ・ジュード” のそもそものアイデアだった
 発音しにくいから“ジュード” に変えた
 (ポール)


 名曲といわれる楽曲は世の中にたくさんあるが、誰が、いつ、どこで聴いても純粋に、
 いい曲だと思える曲は、実はそれほど多くない。 
 しかし “ヘイジュード は掛け値なしに永遠の名曲である。 

 時代や場所を選ばず、聴く者すべてを励まし、元気づけてくれる。 
 歌詞も曲も、困難から再起する力を持った楽観主義者としてのポールの美点が、一番
 いい形で表れている。
 歌と演奏も、ポールの感動的なピアノ弾き語りに、3人が抑制の効いた演奏と心温まる
 ハーモニーを重ねていて、非の打ちどころがない。 至高の1曲だ。

 ヨーコにのめり込んだジョンがシンシアと別れることになり、2人の間に生まれた息子の
 ジュリアンが何の罪もないのに巻き込まれるのを見て不思議に思ったポールが作った。

 シンシアとジュリアンが住んでいたウェイブリッジの家に往復する車の中で歌詞と曲が
 浮かび自宅に戻ってからピアノでデモを作ったという。 
 ビートルズが設立したアップル・レコードの第1弾シングルとして68年8月に発表された。
 (広瀬  融)




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