レット・イット・ビー/ユー ・ノウ・マイ・ネーム/(1970年)  シングル   収録
 レット・イット・ビー / (1970年)  収録
 バスト・マスターズ / (1988年)     収録
 邦題「レット・イット・ビー」   レノン / マッカートニー   作
 ポール・マッカートニー作の楽曲
 ビートルズとポールの代表曲

 22枚目のオリジナル・シングル。 アルバムに先駆けて発表された最後のシングル盤。
 サウンド・トラック盤「レット・イット・ビー」に収録された曲である。
 また映画「レット・イット・ビー」のテーマ曲であり、13作目のオリジナル・アルバム。
 「レット・イット・ビー」のタイトル曲でもある。
 ヘイ・ジュードと同じくピアノの弾き語りによるもの。

 イエスタデイと同じく、夢が元でできた曲である。
 歌詞には「マザー・メアリー」が登場し、曲調は讃美歌やゴスペル風。
 1969年のゲット・バック・セッションでビートルズが分裂状態になりつつあるのを悲観していた 
 頃、亡き母メアリーが降りてきて「あるがままを あるがままに (全てを) 受け入れるのです」と
 囁いた。 そのことにインスピレーションを受けて書いたと言われています。

 





     ■ レット・イット・ビー

  苦難のときには
  聖母マリアが僕のもとに現われ
  知恵ある言葉をかけてくださる
     “あるがままに”

  暗黒の闇の中で
  あの方が僕の前に立ち
  知恵ある言葉をかけてくださる
     “あるがままに”
  
  何事もあるがままに
  無理に変えようとしてはいけない
  知恵ある言葉をつぶやいてごらん
  あるがままに

  打ちひしがれて
  この世に生きる人々の思いはみな同じ
  いつか必ず答えが見つかる
  今は堪え忍ぼう

  たとえ別れわかれになっても
  また会える日が来るかもしれない
  いつか必ず答えが見つかる
  今は堪え忍ぼう

  今はただじっと堪え忍ぼう
  このままそっとしておこう
  いつか必ず答えが見つかる
  今は堪え忍ぼう

  何事もあるがままに
  無理に変えようとしてはいけない
  知恵ある言葉をつぶやいてごらん
  あるがままに

  厚い雲が空を覆う晩にも
  僕を照らす光がある
  明日は輝きづづけてくれ
  今は堪え忍ぼう

  楽の音にふと目覚めると
  聖母マリアが僕のもとに現われ
  知恵ある言葉をかけてくださる
     “あるがままに”

  今はただじっと堪え忍ぼう
  このままそっとしておこう
  いつか必ず答えが見つかる
  今は増え忍ぼう

  何事もあるがままに
  無理に変えようとしてはいけない
  知恵ある言葉をつぶやいてごらん
  あるがままに
  
           訳 : 内田久美子

  

  
     ビートルズ : 青盤ドキュメンタリー   


  “レット・イット・ビー” は 実に美しい曲だ
  曲を聴くと気分が高揚する
  讃美歌のようだが 単調ではない

  ポールの最高傑作だ
  “レット・イット・ビー” は 今後も聴き続けられるであろう名曲だ
  これまでに何度もカバーされたし
  ポールのバラードらしい哀愁が漂う感動的な曲だ
    by (Chris Roberts)



 タイトルは新約聖書ルカ伝1章38節の、天使にキリスト受胎を告げられた聖母マリアの言葉に
 同じ。 歌詞にはズバリ「マザー・メアリー」が登場し、曲調は讃美歌やゴスペル風。

 要するにそういう曲かと思いきや、ポールは「宗教的に解釈されても気にしない。 
 信仰を確かめるための曲にされたとしてもうれしく思う」と、それらの符号をまるで他人事のよ
 うに語っている。 少なくともキリストにまつわる事象を自覚的に踏まえ、あえてまったく違う意
 味の歌として作ったということなのだろう。  (鳥居一希)



 
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