クイーンⅡ / (1974年)  収録
 邦題「ホワイト・クイーン」  ブライアン・メイ  作

 この曲はブライアンがインペリアル・カレッジの学生だった時代に書かれた曲...♪
 一方的に思いを寄せる彼女への気持ちを歌っています。
 ブライアンは同級生に思いを募らせながら、どうしても勇気を出して彼女に話しかけることが    
 出来ませんでした。
 ブライアンの若き日の苦悩が伝わってくる美しい曲ですね。。。



 
   Queen - White Queen



 ■ ホワイト・クイーン

 なんと悲しげなその瞳よ
 微笑みかけるような黒き瞳
 ああ なんと悲しげなその瞳よ
 物語は ここから始まる

 それはちょうど今宵のように微風も吹かぬ夜
 私の額を拭めた優しい口づけ
 ひとり彷徨い歩く私に
 まわりに立ちこめた空気が囁く
 もうじき 我らの女王がここを通ると・・・・・・
 ああ 深い悲しみの霧に包まれ
 白を纏った女王はひとり歩む
 漆黒の闇は蒼色に姿を変え
 その美しい髪には無数の星々がきらめく

 その想いは聞き届けられる── ことなく
 その願いは── 唯ひとつ
 私の瞳は悲しみに翳る
 女王は私の存在にさえ気がつかない

 なぜ そのように彷徨うのか
 何を見たというのか
 ああ 緑なす柳よ
 私は思わず貴女の名を呼び
 その窓の下にじっとこの身を潜める
 彼女の立てる足音を こよなく愛していた
 そして その姿を目にするたびに
 この哀れな胸はどんなに痛んだことか
 白き女王よ
 私の乾いた唇は言葉さえも失い
 私はただ 貴女を待つ

 ああ 女神よ この絶望の声を聞き給え
 もう手遅れだというのか
 私はここで永遠に待ちづづけなければならないのか

 さようなら 親愛なる友よ
 今は涙さえも涸れてしまった
 そして 物語は始まりと同じように
 悲しい結末を迎える・・・・・・
 
                    訳 : 山本安見



 
 当時愛読していたロバート・グレイウズ(アラビアのロレンスを書いたイギリス人作家・詩人)
 の、男女の関係や葛藤を描いた詩集「白い女神 (The White Goddess)」 に影響を受け憧れ
 の女性をホワイト・クイーンに称えたそうです。
 (六角堂)



 
   QUEEN Ⅱ