大きめの柑橘類を多く見かけるようになりました。私はあまり知らない河内晩柑という種類があって、買ってみました。


河内晩柑(かわちばんかん)は、1905年頃に熊本県河内町で見つかった文旦の偶発実生とのことです。
 
偶発実生(ぐうはつみしょう)とは、自然に落ちた種や捨てられた種から種子親を 超える特性(糖度が高い、種が無いなど)を持つ偶然発見された品種のことをいいます。
温州ミカンや八朔もこれにあたります。 


 品種の掛け合わせとして、 意図的に異なる種類のものを掛け合わせる交雑育種と、自然突然変異に大きく分けられると思います。 偶発実生は 自然突然変異にあたるでしょう。 


高き存在が介入しているかしていないかはケースバイケースかもしれませんが、偶発的にでも突然変異が起こってこそ、優れた何かが生まれてくるのだろうと思いました。


以前に文旦を種から育ててみようと思って調べてみたら、美味しい文旦を育てるのは難しいようで、いかに偶発的な突然変異で優位なものが生まれているのかが伺えました。

 大部分の柑橘類は、多胚性といって、親のクローンが育つ場合が多いのですが、文旦は、単胚性といって、交雑した種子だけから育つとのことです。
一般的に雑種は、親とは味・木の性質も異なり、普通は不味く育ちにくくなるとのことで、目的の味の文旦にたどりつくには凄い労力がかかるとのことでした。
 ですので、一般に文旦を育てるには、種は選ばずに発芽後数年の木を台木に、味が美味しいとわかっている木の枝を接ぎ木するとのことでした。