受忍限度と反対給付 | キッチンラーメンのブログ

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思いつくまま、つれづれに

昨日のブログで、気象庁の観測データほどには、私がこの夏の暑さを感じていないことを話題にしました。

これが、加齢による暑さへの鈍化が原因かどうかはさておくことにして(笑)今回の話を進めたいと思います。

昨日は、朝から窓を全開して外の風を取り入れて、扇風機を回しただけの部屋の中でブログを書いていました。
蝉しぐれがうるさいくらいに部屋の中に入ってきましたが、夏の自然現象ですからやむを得ません。というか、むしろ夏を実感できる風情を感じて快適でさえありました。

ところがしばらくすると、蝉しぐれとは別にブ~ン、ウィ~ンという音が混ざって飛び込んできました。ベランダから外を覗いてみると、道路ひとつ隔てた小公園で樹木の枝払いや草刈り作業が始まっていました。音の発生源は作業に使うチェーンソーや草刈り機だったのです。

さすがに機械音では風情は台無し。仕方なく窓を閉めて扇風機の風量を弱から中に切り替えて、再びブログを書き進めました。

せっかく機嫌よく過ごしていたのに。私の中で暑さとともに何か不快なものが膨れ上がってくるのを感じました。
けれども、作業後は公園もすっきりして快適になるだろうし、何よりも暑い中を黙々と作業している人の姿を見ると文句は言えません。ここは我慢するしかありません。むしろ、感謝すべきでしょう。

そのとき私の頭の中に「受忍限度」というワードが浮かび上がりました。

デジタル大辞泉によると
『社会生活を営むうえで、騒音・振動などの被害の程度が、社会通念上我慢できるとされる範囲。これを超えると加害者が違法とされることがある。』
とあります。

公害訴訟などでよく耳にするキーワードですね。

今回の作業音の場合は受忍限度内として我慢するしかないなと思うとともに、「快適な環境を得るためには」我慢しなければならない限度、とも言えるので「反対給付」のニュアンスにも近いかな?と考えてしまいました。

この「反対給付」については、同じデジタル大辞泉に
『売買などの双務契約で、一方の給付に対して対価の意味をもつ他方の給付。例えば、売り主の目的物の給付に対する買い主の代金支払いの給付など。』
とありますから、今回の作業音を我慢することを「支払い」、それによって得られる快適な環境を「給付」と当てはめて考えるには少し無理があるかもしれませんね。

けれども、この「反対給付」は税金に関しても用いられることがあるので、私の頭の中で結びついたものと思われます。

じつは私は、30年以上前のことになりますが、税金を扱う業務に従事したことがあるのです。

ご存知と思いますが、税金には国税と地方税があって、地方税は都道府県税と市町村税とに分かれています。国税は税務署が取扱い、地方税は例えば大阪府の税金ならば府税事務所が、市町村の場合は市町村(大阪府には村がありませんから市町)の税務課が取扱います。

私の初めての職場は府税事務所でした。
この職場で納税者の方からよく言われたのが「税金が高い」、そして各職場共通の「この税金泥棒が」でした。

しかし、役所の業務はすべて税金で賄われるのですから税金なしでは行政は成り立ちません。
サービスを受けるためには一定の負担が必要であることを納税者に理解していただくために、この「反対給付」を持ち出して説得することがありました。それで今回このワードが浮かんだというわけです。

税金の場合、対価(支払い)に対する反対給付(行政サービス)が直接結び付きにくいのですね。お金を払って物を買う場合など、目に見える形ならばわかりやすいのですが、納めた税金で具体的に自分に何をしてくれているのかというのはたしかに分かりづらい。

小学生や中高生を持つ方に対しては、児童・生徒一人当たりにどれくらいの税金が投入されているのかを例に挙げて説明したものです。私が在職した昭和50年(1970年)前後、小学生で20万円~30万円以上だったと記憶しています。公表の仕方が変わっていますので単純に比較できませんが、現在は、高校生で60万円台~70万台となっているようです。とにかく具体的な数字で説明することで納得していただけたことを記憶しています。

 【参考】平成21年度 府立学校運営経費票(大阪府ホームページ)
http://www.pref.osaka.jp/kotogakko/hirakaretagakkou/keihihyou21.html

すっかり話の結論が見えにくい展開になってしまいましたが、もう少し話を進めますのでお付き合いください。

私は税務の職場の他に、公共事業用地(道路用地など)の買収の仕事にも従事しました。
土地の買収の他に、立ち退きに伴う損失補償というのがあります。その補償金額の一部を査定するために所得税の確定申告を基準に用いていました。当然、確定申告額が多いほど補償金が高くなります。

そのときのエピソードなのですが、私が税務職場に在職した時には

「税金が高い。本当はもっと所得は少ないけど、融資の関係もあって多めに申告してるんや。税金まけろ。」

と無茶を言っていたはずの事業主が、立退きの当事者になった途端、

「ほんまはもっと所得はあるんや。税金対策で抑えて申告してる。確定申告を基準に査定するのは納得できん。」

と豹変するのを目の当たりにすると、まだ若かった私は、人間不信になるというか、補償金も税金から支払われるのだということに気が付かないのだろうか、と情けない気持ちになりました。

決してこんな人ばかりではありませんし、自分を正当化するつもりもありませんが、思い起こすと色々無茶を言う人に出会いました。

受忍限度は、時代背景や人それぞれの価値観によって幅があるものですから、尺度が曖昧と言わざるを得ません。なかなか難しいものです。
もしかしたら、私の「受忍限度」が試されていたのでしょうかね?

草刈り作業の音からとんだ話に飛躍してしまいましたが、結局、私は何が書きたかったのでしょうか?

40年余の公務員生活で、世の中には様々な人がいるんだということを学ばせていただけたということだけは言えますね。

それと、私の文章がダラダラと長くて解りにくいということも…。


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