私が代表を務めていますW-GYMでは契約トレーナーの皆様に対して定期的に勉強会を開催しています。

随分久しぶりとなってしまった今回のブログでは、その勉強会でどの様な話をしているかを簡単にご紹介したいと思います。

この社会情勢から少々時間を持て余してしまっている同業者の皆様もおられると思いますので、何かしらの参考になれば幸いです。

 

320日実施の勉強会

①セッションのストーリー性

②肉体的疲労度に頼らないセッション展開

③パーフェクトを目指さずに歩む

 

 

①目標達成までのストーリー

 

 お客様にセッションを継続して受講して頂く為には、まず目標そのものと目標達成までの道筋がお客様とトレーナーの間で共有されていることが理想です。またその目標も最終的な目標と今日の目標は異なります。「今日はここまでできるようになるのが目標です」、「次回はここまで出来るのが目標です」、「今月の終わりにはこれぐらいのレベルまで到達するのが目標です」と言った具合に、今、近い将来、そして少し遠い将来についての言及が必要となります。この言及がなされていないとお客様は現在地が分からなくなり、目標までの道筋もイメージできなくなってしまいます。

 多くの(私が知りうる範囲です)トレーナーが、毎回毎回のセッションで効果を出そうとしすぎているのか、満足度を最大限に高めようとしているのか、原因は分かりませんが、今にしかフォーカスできていないように思います。もちろんリピートして頂かないと仕事がなくなってしまうわけですから死活問題であることは理解できますが、そのセッションでお客様が違和感を覚えてしまえばまさに「死」が訪れることになります。

 ドラマやアニメの次回予告を見て翌週の放送が楽しみになるように、次回のセッションで自分がどこまで成長できるのかをイメージして頂くことが大切ですし、お客様自身が楽しんで目標達成までのストーリーを歩んでいかれるようにしたいところです。

 

 

②肉体的疲労度に頼らないセッション展開

 

 ①の様なことを申し上げてはいますが、やはり1回1回のセッションで満足度の高いセッションを提供することは非常に重要です。ここでいう満足度とは何でしょうか?多くの(私が知りうる範囲です)トレーナーは、この認識がお客様とズレています。追い込んでしまえばよい、効いている感じがすればよい、運動強度を高めておけばよい、そんな風に考えている方が多いように思えてなりません。

 まず大前提としてセッションはお客様の問題解決の糸口になる時間である必要があります。ただ追い込んで筋肉痛を起こしてしんどいプログラムを組むだけなら誰だって出来ます。これはプロの仕事とは言い難いものだと考えています。

 お客様の目標に対して現状がどうであるかを的確に評価し、目標達成の為に必要な策を講じていくとすれば、実際に行うことは多くの場合ただひたすら追い込むことではないのです。

 また人間は誰しも1度にそれほど多くの情報を処理できる生き物ではありません。概ね1時間のセッションの中で伝えられることはそれほど多くはありませんから、思い切ってテーマを絞ってしまった方がお客様は頭を使えます。頭を使わせない肉体疲労だけのセッションを提供しているケースが多いようです。

 例えばヒップアップが目的だとすれば、骨盤の角度や普段の立ち方や歩き方、大殿筋が日常でどの様な場面で使われるのかをお客様が理解する必要があります。1時間ひたすらヒップトレーニングを行っただけでヒップアップするわけでありません。動きが変わるからスタイルが変わるのです。その気付きを与えるのがトレーナーの役割です。その為に機能解剖学やバイオメカニクスが必須なのです。お客様自身に気づきを与えないただ追い込むだけのセッションをしている人はこの辺りの学びが抜けているように思いますので注意が必要です。

 頭(脳)を使えばエネルギーを使うのはトレーナーであれば周知の事実かと思います。頭を使えば疲労感を覚えるでしょう。この疲労感の方が満足度は高いはずです。なぜなら心身共に成長しているからです。お客様に頭を使って頂ける様に、まずはトレーナーがもう少し頭を使いましょう。

 

 

③パーフェクトを目指さずに歩む

 

 フォームの修正はセッション中において数を数えるよりも大切です。しかしパーフェクトなフォームで実施できる確率は0に近いと考えておきましょう。優れたバッターでも3割程度の打率なのですから、一般人が3割も成功していたらもう大成功なわけです。

ですが人間と言うのは少々真面目ですから、失敗に対してイライラしたりできない自分を責めたりします。これはトレーナーの声かけが悪いからだと思います。「もっとこうして」、「今のは違う」、「なんでできないの?」こんなことを言っているようでは、お客様は嫌な気分にしかなりません。1回も正しく出来なくても取り組んだことを賞賛すべきです。お客様はトレーナーではありませんから、出来なくて当然です。だから今お客様として目の前におられるわけです。そもそもトレーナー自身が正しく実施できないのであれば、まずは自分が正しいフォームで実施できるように努力をしましょう。

また、回数や重量にこだわりすぎて、せっかく上手く出来ていた感覚を帳消しにしてしまうケースも多いようです。良い感覚のまま終われるようにするには時として予定していた重量や回数が達成できなくてもよいことだってあるのです。

 

 

最後に……

 

 長文となりましたが最後までお読み頂きありがとうございます。勉強会ではテクニックの話ももちろん実施しているのですが、それは文面に残すようなことではないので上記の様なものの考え方や捉え方だけを抜粋して共有することにします。

 もしこれをお読みの同業者の方で、参考になる部分が1つでもありましたら幸いです。またトレーニングを受講される側の方でお読み頂いた方がおられましたら、トレーナーを選択する際のご参考になればと思います。

 

 今後も定期的に勉強会の情報をシェアするように、こちらのブログを改めて運用してまいりますのでよろしくお願い致します。