切実な問題です。
フィットネスクラブで働いていて(あるいは会社員として)よくよく考えていたことは、
「どうやったら給料が上がるか」
というリアルなお話。
良くあるパターンとして、優秀な社員に仕事が集中し、そうでない社員は手持ちの仕事が少ないという状況にも関わらずその両者間の給料にそれほどの差異がないというもの。
優秀(あるいは愚直な)社員は努力は報われるだろうと感じて多くの仕事をこなします。
そうでない(あるいは狡猾な)社員は努力は無駄だと最小限の活動量で日々を過ごします。
しかし優秀(あるいは愚直な)社員の多くはこの矛盾にいつか氣が付きます。
そうすれば狡猾な人間だけが増えていくことになります。
まぁぶっちゃけた話そんな次元で世界が成立していますから、それはそれでよいですし、そんな状況が嫌なら、そのシステムをぶち壊しにかかるか脱却すればよいのです。
※ぶち壊しにかかって脱却を余儀なくされることも多いとか?笑
ですが、フィットネスクラブという健康を提供する重要なインフラにおいてはその状況は看過できません。
何度もブログで申し上げていることですが、現役世代の健康リテラシーを高めることは日本の健全な未来に直結することです。
その重要な役割を担うフィットネスクラブにおいて、情熱のある方が報われないのはやはり問題であると感じます。
ですが、
「そんな熱いハートを持った人々の給料を引き上げるべきだ!」
という倫理感と情熱は確かに正論かも知れませんが、論理的には今一つです。
何故なら、フィットネスクラブはストックビジネス。
収入の多くを「会費」で賄っていることが殆どであり、会員数×会費単価でクラブの収入が決定されますので、会員数が増えないことにはペイできる給料も増えるわけはないのです。
もちろん支出は人件費だけではありませんから、情熱的な人の給料を会員数が増えてもいないのに増やすことは難しいのです。
しかも多くの場合、社員であればそれが例え少額であったとしても年次昇給があり、賞与が存在しますから、悩ましいところです。
それなら会員数を増やす様に戦略を立てる……という当たり前の施策が繰り広げられるわけですが、価値観が多様化し、一口にフィットネスと言っても選択肢が増えた昨今の事情を鑑みると一筋縄でいく話ではありません。
これに関して答えを導き出せていれば、私はきっとわざわざ社員を辞めて独立するなんて無謀なことはしていなかったでしょう。
しかしひとつだけ導き出したひとつの考え方があるからこそ、ひとまず社員を辞めました。
それはこちらのブログでは何度も申し上げていることですが、誤解を恐れずに言えば以下の様な考え方です。
「競合クラブ同士が手を取り合って市場拡大を目指すこと」
「競合クラブを蹴落として地域ナンバーワンのクラブを目指さないこと」
「各クラブがクラブコンセプトと得意分野を明確化し、それらに合致しない顧客はそれらを得意とするクラブへと誘導する文化を構築すること」
こんなことを社員として発言すると何やら問題がありそうなので、辞めた次第です。
フィットネスクラブの多くは「世の中の健康に貢献する」という使命のもとにサービスを提供しますが、それがあまりにも上っ面な使命であって、実態が伴っていないうえに自社を顧みず他者を蹴落としにかかるという状況であるとも言えるでしょう。
そして現場に立っている者たちも前半で述べたように、情熱を失ってしまうような状況に置かれている(=給料が上がらない)可能性があり、事態は深刻です。
今すぐに何か出来る事ではない、とも思いますが、今すぐに社員は退職届を書くことができます。
それはそれは恐ろしい物語です。
情熱故の退職……悲劇です。
いつも偉そうなことを書いてしまい恐縮ですが、やはりほんの少しでも良いですから、給料なり待遇なりが向上する方向性で動いていかねば正直申し上げて「キツイ」と思います。
その為には例えば、せめてもの広告宣伝費や消耗品費や設備投資を少しだけでも削減して、人財育成の為の支出に回すことでしょうか。
給料が上がらない → やる氣が出ない → 顧客満足低下 → フィットネスへの悪印象 → フィットネス参加者が増えない(もしくは減る) → 世の中の健康に貢献できない
このスパイラルだけは何とでも食い止めたいところ。
給料を増やす為に(というのが最終的な目的ではないけれど)、会員数を増やすには「人」のレベルを高める他に有効な手段があるでしょうか?
フィットネス大好き人間(悪者ではない)の為だけのフィットネスから脱却し、本当にフィットネス人口を増やすことが出来るよう、何かちょっとでもアクションを起こせればな……なんて考えています。
長文拙文、お読み頂きまして有難うございます。
こんな話をリアルで行う勉強会、SSFC、もしよろしければご参加ください。
