ヨドバシカメラ様の先導的取組みを視察
1月29日の日曜日、ヨドバシカメラ京都店の視察に参りました。
目的は環境配慮型の大型建築物の視察、コンストラクションマネジメントによる発注方式の説明、京都市の景観条例の役割を知ることです。
環境配慮型建築物としての主な取り組みは、
(1)壁面緑化
(2)壁面の二重化による断熱効果の確保
(3)地下水を利用した空調システム
(4)情報を一元管理したスマートコントロール
などです。
震災からの復興も含め非常に学ぶべきことの多い内容でした。
また、コンストラクションマネジメント(CM)方式による建築の実施も非常に大切な事例でした。。
一般的には大型建築物の建設はゼネコンに一括発注されることが多いのですが、ヨドバシカメラでは自身の意向を過不足なく実現するためにCM方式を導入したとのこと。
具体的にはプロジェクトマネージャーとともにコンセプトを定め要望を具体的計画に落とし込んだ上で、それを反映させた『基本設計の作成』と『実施設計+建築』、『空調、地下水利用等設備』を分離発注して建設を進めるというもので、自ら汗をかくことで建設コストを抑えるとともに使い勝手の良い建物を立てる事が出来るとのこと。
まだまだコンストラクションマネジメント方式は普及が進んでいないそうですので、ヨドバシカメラさんのお取組みがCM方式の普及発展の切っ掛けになることを祈ります。
京都市の景観条例についても考えさせることがたくさんありました。
建物の高さ、色はもちろんのこと、写真は建物1階の正面玄関ですが、大型の建物の場合、危機・災害対策として店舗正面部分を5メートル以上セットバックさせることが必要とのことでした。
結果、写真のような屋根付きの開放的な空間が形成されています。
もちろんこれらのことが売り場面積を減らし、施工を難しいものとさせる側面を持っていますが、一方でこのような取組みが景観を作っていくことを考え合わせれば街づくりを考える上で景観条例は非常に考えなければならない問題であると判りました。
循環型の低炭素コンパクトシティ作りを街づくりのコンセプトとして掲げる前田武志ですが、京都視察はとても勉強になったと満足しておりました。