八ツ場ダムに関する記者との質疑応答 | 前田武志オフィシャルブログ「まえたけだよりweb版」Powered by Ameba

八ツ場ダムに関する記者との質疑応答

(問)前原政調会長が国交省が来年度予算を計上した場合に、国交省来年度予算案そのものを認めないといった、まだ現状においても反対されていると思いますが、その辺りの調整状況について、あと、二年前のマニフェストで八ツ場ダム中止を掲げて、今回方針を転換させたマニフェスト違反について改めて大臣の所見をお願いします。


(答)09年のマニフェストに掲げて、政権交代になったわけです。


八ツ場ダムというのは無駄な公共事業を廃止するというところで、川辺川ダム、八ツ場ダムと大型の公共事業をやめて、無駄な公共事業をやめて財源を生み出すというようなことで、掲げられていたと思います。


これについては川辺川ダムは中止ということになったわけですが、八ツ場ダムはずっと検証を重ねて、今のような結果となりました。


これは継続させていただきますが、無駄な公共事業をやめるということは徹底させたいと思っておりまして、これまでの段階で既に19のダム事業を検証して6事業を中止と言うことになっております。


その他、ダム以外の公共事業においても、無駄な公共事業というよりも、公共事業そのものが新規にはなかなか難しい時代がもうすぐくるわけです。


むしろ既に今まで整備してきた公共施設の更新、あるいは維持管理が非常に重要な、こちらのほうが予算の大半を要するような時代が目の前に来ています。


その辺りのことについては、実は、まさしく無駄も排せなくてはなりませんし、出来ている施設、作るときは全国一律の規格で作るわけですが、これをその時代の変化に応じて、地域の人口構造も、地域の経済社会構造もどんどんかわっていきます。


その変わっていく構造に対応して既に作ってある施設が、かわっていく構造に最も効率的に役に立つようにはどうしたらよいか、それは知恵が非常に重要ですし、そこで無駄を排して知恵を出して、たぶんそこは、民間の知恵と活力といったものも同時にする、PPPといったものも想定されるわけですが、そういったことで新しい国土交通省の役割というものが随分と出てくるのではないか、そしてまた自治の大きな役割というものが、そこに出てくるのではないかと思います。


前半の方ですが、これは予算は内閣において取りまとめて、そして国会に提出するわけです。


予算を決めるのは国会です。


来年の通常国会、予算国会が始まったときに、どうゆう御判断になるのか。


しかし、あくまでも決まった予算を執行するのは政府の役割であって、その担務の大臣が国交大臣だということであります。


(問)苦渋の判断だということですが、苦渋の判断をするにあたって、いくつか判断にあたって考慮した事項を述べられていますが、一番大きかった、重かったというのは、このうち何なのかということと、来年度予算に計上されるということですが、どの位の金額をどういう名目で計上されるのかということを教えてください。


(答)後半については、事務的なところは、今さっき決めたところでありましして、まだ私は掌握しておりません。


一番目のどこがということですが、あえて言うと、やはりこの流域は本来は低湿地で、申し上げたように、利根川、荒川、江戸川、中川、綾瀬川だとか乱流していて、これが全部東京湾にそそいでいたわけですから、そこを家康入府依頼、営々として住める状況にもっていって、この地域がポテンシャルを上げてきた先人達の努力、歴史、これは畑村洋太郎先生のタスクフォースでのお話などを伺っていると、どうしても、そういった歴史を忘れてしまうというわけです。


特に治水の安全度というものは、どんどん良くなればなるほど、日常から忘れ去られてしまってきているのではないか。


そこで、あえて申し上げたのは、一時期、国家予算の5%も治水費にお金をかけて、流域の安全度も 、荒川の放水路などは昭和に入ってから、やっと開通したわけですから。


しかも遊水池をどんどん造っているのです。


もの凄く広い遊水池を最下流の戸田の辺りから上流の熊谷の辺りまで、そういう歴史をずっと調べて、またそういった有識者のお話を聞くにつれ、ここで短期的に即効性のある代替案無きままに中断するというのは良くないなということがありました。


それともう一つが、これまた3.11の反省です。やはり、非常に700平方キロをカバーする、しかも、あの場所の、いつ泥流が発生するのかわからない所で、安全装置として働くのではないかというような期待もありました。


(問)政官業の利権に税金が吸いとられていくというところが無駄の構図だと、それを何とかして欲しいというのが国民の願いだったと思いますが、それをどう思われるのかということと、水基本法に取り組まれてきました。それを提出されますか。水の権利を地域で融通しあって無駄を省いていこうと。


(答)私、これから電車に乗って長野原町に行くこととしております。これは非常に迷惑をかけておりますから。


短く返答申し上げますと、政官業の癒着、これは政治を挙げて排除しなければなりません。


それからもう一つ水基本法というのは、私は大きく期待しております。


大きく期待をしておりまして、これは多分、与野党を通じて超党派で、議員連盟的な勉強会もかつてありましたから。多分、議員立法で出してくれるのではないかと期待しております。