今日は昨秋まで紹介してきた新潟の良いところをアップしたいと思います。
昨日まで新潟ではラ・フォル・ジュルネ新潟2013が新潟市民芸術文化会館、通称りゅーとぴあを中心に開かれていました。
りゅーとぴあのHPはこちらからhttp://www.ryutopia.or.jp/index.php
ラフォルジュルネ音楽祭のHPへもリンクが張ってあります。
昨年はロシアプログラムだったので行きたかったのですが、結集を成功にということしか頭になく行きそびれてしまいました。
今年はオールモーツァルトプログラム、時間を作って土曜日行って参りました。
りゅーとぴあはパイプオルガンを備えたコンサートホールをはじめ、演劇や能なども見れるまさに芸術文化施設です。
私はここのコンサートホールの音の響きが好きで一年を通じて訪れています。
実際、昨秋の新潟結集の一日目もここでやろうと本気で考えていましたが、集合、移動等運営の事を考えるとどうも無理のようで、断念した経緯があります。
今でもちょっぴり残念な気持ちは残っています。・°・(ノД`)・°・
そのりゅーとぴあを中心に2010年から新潟でもラ・フォル・ジュルネ音楽祭が開かれるようになりました。
最初の年に知り合いのオペラ歌手が交流ステージでしたが歌ったりして印象深い音楽祭です。
特に一昨年のゴールデンウィークに開催されたラ・フォル・ジュルネ新潟2011は震災があって、開催か中止かで議論があったようですが、開催するということで落ち着きました。
但し震災の影響で海外からの楽団、ソリストが来日を次々中止するなど大変な苦労をされて開催にこぎつけたようです。
そんな中、私はオープニングセレモニーとその後のコンサート一つを聴いて来ました。
その年はベートーヴェンプログラムでした。
私が聴いたのはベートーヴェン作曲、歌劇「フィデリオ」序曲、ピアノ協奏曲第四番、ピアノはダン・タイ・ソンさん、管弦楽は仙台フィルハーモニー管弦楽団、指揮は井上道義さんでした。
じつはソリストも楽団も指揮者も当初の予定とは違っていました。
仙台フィルは本拠地が被災し練習も侭ならない状態だったと記憶しています。
被災地から来てくれた仙台フィルの楽団員が入場し始めると、大きな拍手で迎えました。
始まった演奏はマエストロ井上道義さんのエネルギッシュな指揮と、澄みきった美しい音色を奏でるダンタイソンさんとの共演。
ああこの場に来て本当に良かった幸せだなあと思いました、音楽の持つ人を励ます力、心を打つ力に感動していました。
そして、ラフォルジュルネでは普段はないアンコールもありました。
ダンタイソンが日本語で、
「このたび,大きな震災に遭遇された日本のみなさんのために,ショパンのノクターンを演奏します」と。(ラ・フォル・ジュルネHPより)
曲はショパンのノクターン20番、あまりにも有名な曲ですが、さすがにアジア出身のピアニストとして初めてショパン国際ピアノコンクールで優勝したダンタイソンさん。
どこまでも美しく澄み切った清らかな水の滴が一滴、一滴落ちるような素晴らしい音色に途中から涙が止まらなくなりました。
結構コンサートには行っているのですが、こんな風に涙が止まらなくなったのは初めての体験でした。
止まらない涙を流しながらホールを出ると私と同じく涙を流している人が沢山いました。
あの日あの時は震災直後、そして仙台フィルが来てくれただけで涙が出る話ですが、あの時聴いたあのピアノの音色はおそらく一生忘れることがないと思います、本当に素晴らしいコンサートに出会えたと思いました。
そしてあの日の演奏を聴いたからこそ、新潟結集で新潟から被災地復興の風を送ろうという思いを強くしたのだと思います。
今年の土曜日のコンサートもホールに座ると曲はモーツァルトらしい明るく快活な曲が多いのですが、二年前の事を思い出し、またまた涙が出て来そうになりました。(ノ_-。)
すいません、今日の話題は新潟の良いところでした。
新潟市民芸術文化会館りゅーとぴあは響きの良いコンサートホールあり、能楽堂あり、劇場ありで良いところですよ。
新潟へ来た際はぜひ足を運んでみて下さい。