20180116 O-Project | ヨネダ設計舎のブログ

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20180116  伊勢市O-Project



設計している構成要素が、だんだんと入ってきました.




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ダイニングとキッチンを隔てる鉄板の壁は、パキッと切り替わる漫画のコマワリのような体感.






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3階を横断する天井スリット.

秋分春分の日の出と日の入りの軸線.





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塗装の下地紙をそのまま仕上げにした紙貼りの和室.


やさしい体感.


ふわりと包まれているようで心地よい仕上り.


素材の表面の肌理が体感に及ぼす効果を実感する.



やっぱり、身体の境界面である皮膚と、人間を取り囲む素材の表面は応答しているんだと.


天井高2750.


光と方角により与えられた4階の軸線の地形の反転した天井の斜めのラインも、さりげなく体感に影響していると思った.




視覚での差異を理解していなくても本能的に身体は感じている.



身体が感じること.


その理由、構造を理解し、自身のつくるものに展開していくことが設計士の仕事であり、日々の大事な勉強のひとつだと、この部屋に入って改めて気づかせてもらう.


料理人がさまざまな食材、調味料をテイスティングして自身の舌をみがいていくように.


そういった気付きに気づくこともまた大切だと思った.



建築中の一室で、ひとり自身と問答する貴重な学びの時間.






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4階.ハシゴを上る途中、うすい天井を抜けた左に展開する視界.


ハシゴを上るという身体的シークエンスと、視界のひろがりという視覚のシークエンス.



方角の軸線により導いたプラン、それによる太陽の応答、そして層を横断することによる意図的な世界観の切り替わりの体験、が楽しみなプロジェクトです.