読書感想文 | ヨネダ設計舎のブログ

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出来事 日常 建築 


一昨年のこと、いま頻繁に交流させてもらっている伊勢の同年代の建築家、湯谷さんと初めて会ったとき、

『土地のコンテクストにも、ひとのコンテクストにも依存しない建築』


すなわち、人という存在がなくても成立する建築を求めている、

というお話しを聞き、カルチャーショックだった.




そのようなものは実現(存在)可能なんだろうか.



建築は人と共にある、としか考えていなかった自分は、それからこの概念について消化できず、
ずいぶんのあいだ、悶々と過ごす事になった.


途中、僕にとっての建築は人をコンテクストにして成立する、と結論を出し、しばらくこの概念は、整理し終わったこととしてしまってあった.



このお正月休みに、積読本としてストックしてあった中の一冊、代表的な哲学をわかりやすくまとめてくれている本を読む.



人という存在がなくても成立する建築    という考え方について



少し、自分なりに、以前は捉えられなかった思考でかみ砕けてきた感じがある.

MEMOをした.

拙い内容なのでお恥ずかしいですが.



人がいなくても存在する建築はありえるか?

と考えていった場合、

デカルトからの系譜、絶対的に実存するモノはこの世界にあるか?

『存在の証明』

という事柄にかなり通じていくのでは、と思い至る.



だけど、存在の証明の観点からこの問題を突き詰め、その文脈で人を除いてしまうと、つくる私(ひと)、それを見る(知覚する)私(ひと)、の不在の矛盾をはらんでしまい、別の検討になってしまうので、

ここでは、求められるプログラム、機能、用途、それを実行するという意味での人、


と仮定し考える.




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・・・と高尚ぶって書いてみても (お正月なので) 参考文献はコレ.




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僕とツンデレとハイデガー


学園モノ.歴史に名を残す代表的な哲学者たちが、7人の美少女顕現としてあらわれ、主人公の少年にドキドキと自分の哲学をわかりやすく開示していく内容.

ツンデレ系(主人公も女の子たちも)

なんともアキハバラテイストな文庫本.


それでも、とても面白かったし、勉強になった.


ラノベ  ×  哲学


本のピンク色の帯には

『世界よ。これが日本の哲学だ!!』

の文字.



・・・。



この分野、哲学と建築は深くかかわってるなー、と思う反面、のめり込むと帰ってこれなくなりそうなので、気を付けないと。。。








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米田雅樹 三重県 建築設計事務所