令和元年度の技術士(化学部門)第二次試験【口頭試験】の合格率は96.6%でした。受験者30名に対し、合格者29名です。化学部門の場合、ほとんどの方が合格できます。万が一不合格となると、難関の筆記試験からやり直す必要がでてきます。甘く考えずにキッチリ準備しておくことをお勧めします。
ご参考までに、私の場合の事例と対策を以下に記載します。
1.受験部門、日時、会場
受験部門、選択科目:化学部門、高分子製品
受験回数:二次試験として2回目。口頭試験は1回目。
受験日時:12月7日(金) 16:00-16:20
受験会場:フォーラムエイト7階774号室
受験所要時間:18分
試験官の人数:合計3名
大学教授風60歳代:1名、技術士風50歳代:2名
質問のわかりやすさ:
試験官全員がわかりやすく質問してくれました。
2.口頭試験内容
【試験前】
・5分前に会場外の椅子で待機とのことでしたが10分前から待機。中の声は聞こえませんでした。待機していた椅子に座り、「業務の詳細」を声を出さずに練習しました。
・一人の試験官が中に入ってください。との指示により入室。
・入室後ドアの前で受験番号と名前を述べました。
・鞄は座る椅子の後ろにもう一つ椅子がありそこに置くようにとの指示。
・全然緊張していないようですがどうですか?との質問。
→メチャクチャ緊張しています。(試験官笑)
(1)経歴票に記した「業務経歴」や「業務内容の詳細」について:10分程度
・3-4分で業務の詳細のみ説明してください。
→準備した内容をスムーズに説明。試験官はうなずき非常に真剣に聞いてくださっていた。そのため非常に落ち着いた。
・詳細業務に関する内容を5問質問されました。
Q1:提案の分散状態はどうやって確認した?→TEMの観察により確認しました。
Q2:この用途に用いる材料は一般的に用いる材料に比べ値段的にはどう?
一般が数100円/kgに比べ、この用途の材料は数1000円/kgと高価です。そのため使用量を削減することが重要な技術課題となります。
Q3:提案の分散状態はどうやってつくりだすの?条件ですか?材料の選定ですか?→材料の選定です。各材料の表面エネルギーがポイントとなり、ちょうどいい組み合わせを見つけることに苦労しました。
Q4:粉末を樹脂に充填しているが、粉末の脱離で不具合が生じることはないか?→ありませんでした。溶出試験で脱離の無いことを確認しました。
Q5:2成分の樹脂だと経時で耐熱性などが低下する心配があるが大丈夫か?→おっしゃる通り私も確認の必要があると考えました。両成分とも耐熱性の高い樹脂を用いており、加熱促進テストを実施し問題ないことを確認しました。
→実際にすべて想定していた質問だったので結論から先に答えることに注意して回答しました。
(2) 筆記試験における問題3の「課題解決能力」の答案や問題内容について:1分程度
Q1:問題3はうまく解答できましたか?
→うまく解答できましたが、反省点が二つあります。
①「国内自動車メーカーの課題を5つのべよ」、「・・・について3つ挙げよ」など解答すべき項目が多く難しかったです。多面的かつ色々な角度からすべての項目を解答できたものの、私が提案した項目では、課題やリスクがあります。そのことをあまりよく書けませんでした。
質問した試験官は「時間や答案用紙の制約もあるし仕方ないよね。」とフォローしてくれました。
②漢字が書けない、字が汚いためコミュニケーションという点で能力不足を痛感しました。娘にばかにされながらペン習字や漢字検定3級の勉強をしています(試験官爆笑)。
と回答。
ここから先に
1.技術者倫理、技術士制度(技術士法その他)について
2.今後の継続研鑽の計画について
3.技術士を目指す動機について
4.その他の質疑応答
5.口頭試験の受験に関して、反省点、失敗談
6.今後受験される方へのアドバイス、特に注意してほしい点
などをまとめています。
ブログ記載には支障(恥ずかしい・・・)がありますので、ご希望の方はお問合せページから連絡ください。