北但行政事務組合議会の管外視察は丹波市を離れて金沢市にバスで移動しました。
この施設は豊岡の施設の2倍を超えます。そして発電事業も強力に進められていることが解ります。
なんとここは新幹線開通でにぎわう金沢駅から10分程度の場所にあります。こうした施設が都市部の真ん中にあるのは地方に住むものとしては奇異に映るかもしれませんが、首都圏をはじめとして、都心部では当たり前のことなのですね。
さすがに豊岡清掃センターの2倍以上の施設です、巨大な施設ですね。収集車がごみを投入するプラットホームは豊岡市の新処理センターと同じくエアカーテンを採用していますが、ごみの臭いが外に漏れている様子はありませんでした。
こちらがごみピットです。その高さにはガラスで仕切られていて落ちないとわかってても足がすくむほどです。
ごみクレーンも巨大なピットに比例して2台が自動運転しています。
こちらが焼却炉です。内部はもちろん見ることができませんが、壁にその仕組みが描かれていました。
この通り、ゴミは高温の焼却炉を少しずつ移動して、最終的には完全に灰になってしまいます。ダイオキシンの発生がこれで抑制されるのです。
臭いなどもこのような高性能なフィルターを通すために外に出ることはありません。
これが施設から見た周囲の様子です。住宅街の真ん中にあることがよくわかります。こんな立地でも問題なく運営できているのです。
こちらが管制室です。
今回のこの施設の視察の目的はなにも巨大名も規模の施設を見に来たわけではありません。この施設の運営者が、これから稼働する予定の北但ごみ処理施設(仮称)と同じ運営者であるタクマグループだという点です。
くまなく見学させていただきましたが、施設管理は適切で、安全になされていると感じました。施設の状況も周辺住宅地に悪影響を与えることの無いことが確認できました。
そして、この管理室に映るモニターのひとつにご注目ください。
「下水汚泥貯留搬送」と書かれています。そうです。実はこの施設は下水処理場と隣接していて、焼却炉の熱で下水汚泥を乾燥させ、ベルトコンベヤーで直接焼却炉に搬送し、焼却することができるのです。
これはとても合理的です。
現状で豊岡市は下水処理場で汚泥を乾燥させ、運搬車で焼却施設まで搬送し、焼却処理をしています。香美町や新温泉町は完走施設がないために、汚泥のまま焼却する必要があります。非常に手間とコストがかかるのですが、一体運営をすることでかなりのコストが抑えられているようです。
これが施設の全体の写真です。真中にあるのが焼却施設である西部環境エネルギーセンター。右が下水処理の水質管理センター。奥にある建物が汚泥処理施設。奥にあるグラウンドは地下には下水処理池があります。密閉してにおいを極力出さないようにして、グラウンドは地域の方々に利用してもらうなどの地域貢献に使われています。
また、排熱や発電電力も近くの入浴施設や温水プールに利用されていて、地域貢献もなされています。
下水処理場とゴミ処理場の併設には大きなメリットがあると感じたいい研修でした。