先日ご報告した藤沢市の「公共施設マネージメント」の視察に続き、翌日は伊東市に御邪魔しました。


研修のテーマは「公共経営システム」です。






総務委員会 灌漑視察研修 伊東市



「公共経営システム」というとあまり聞きなれない言葉でありますが、事前の資料によると、豊岡市で今後行革の中でとりくもうとしている「事業評価」と「業務改善」「人材活用」のそれぞれを含有して一括して運用していることのようで、期待してバブルの頃に設計されたという立派な市役所にお邪魔しました。






総務委員会 灌漑視察研修 伊東市





 伊豆半島は日本ジオパークに認定されておられ、引き続き山陰海岸と同じく世界ジオパークの認定を目指しておられます。ぜひとも頑張ってほしいものです。






総務委員会 灌漑視察研修 伊東市





 議場も拝見しましたがとても立派なものでした。外の風景が見られるのもいいですが、なにより傍聴席が上の段にあり、議員も議論に集中しやすく、傍聴者にとっても見やすいのではないかと思います。また、質問席は3名座れるようになっていて、会派から同時に3名の質問者を出せるというのも議論を深めてゆけるという意味でも面白い取り組みだと思います。




 さて、本題に戻って「公共経営システム」についての研修です。






総務委員会 灌漑視察研修 伊東市





 伊東市は豊岡市と同様に温泉を中心とした観光都市であります。人口は減少し、国県からの支出金が減少する中、医療費、福祉費などのコスト上昇と観光地ならではの人口以上のごみや医療などの行政需要が多いという豊岡市と同じ課題を持っている市とのことでした。




 そこで市長は静岡県で行政改革の経験のある職員の方を採用し、同じ手法で改革を進めることにしたのがこの一連の「公共経営システム」のようです。




 まずは事業の重点目的を「ITO8K」に絞ったようです。





それは


健康・観光・改革・経済対策・子育て支援・教育・環境・危機管理に分けられます。




 その観点から一つ一つの事業をどれだけ効果を上げたかという成果で評価します。もちろん市民の満足度もそこに加味します。そしてそれらの事業をゼロベースで見直し継続するのかしないのかを判断するというものです。






総務委員会 灌漑視察研修 伊東市



 そしてその目的にあった組織作りと事務の合理化も同時に進めるという取り組みのようです。




 この見直しを「サマーレビュー」というそうで、決算と事業評価を加味して、このレビューを行い次の予算に即座に改革を盛り込むという一連の流れを構築されているようです。


 


 伊東市では競輪事業も力を入れていおられるのですが、これまでは大きな赤字を生んでいたこの事業をしっかりと採算が取れるまでに改革してこられた例を挙げておられました。




 この事業運営はとてもワークがかかり、大変なようです。若い職員さんを大抜擢してこれに果敢に取り組んでおられるようです。




 豊岡市としても参考になるものがたくさんありました。これらを参考に取り組んでゆければいいと思います。ただ、事業評価と組織改編、事務の合理化は少し整理して進めてゆくほうが豊岡市にとって合うのかもしれません。




 ワークを過剰に掛けないように大きな事業については事業評価を行った上での3年をサイクルにゼロベースでの見直しを行い、小さな事業や事務についてはわたしは一般企業の製造業におけるQCサークル活動的なボトムアップの見直しと、意思決定の簡略化、責任のダウンサイジングといった組織改革はトップダウンで行うほうが合理的だと思います。




 いずれにせよ、とてもいい勉強になりました。この経験を胸に刻み議会に臨みたいと思います。