お盆の終わり おばあちゃんの命日に想うこと | 前田真里オフィシャルブログ「まえだんごのHappy Diary」Powered by Ameba

お盆の終わり おばあちゃんの命日に想うこと

🕊️【おばあちゃんの命日に想うこと】
お盆の終わり
 送り火をするような気持ちで綴ります。

3年前の8月16日、
私の祖母は、94歳で亡くなりました。

幼いころからおばあちゃんっ子だった私は、
教えてもらったことがあまりにも多すぎて

そして、思いのほか若い頃のことは知らないことが多すぎて
映像や文章をまとめようとしてもなかなか完成に至りません。

自分の力不足を感じているところに
先週、1つ嬉しいことがありました。


小学校の先生から私の妹にかかってきた
1本の電話。

登校日の8月9日 姪がクラスメイトの前で手をあげ「戦争」について考えていることを
発表したというのです。


姪は、「戦争は、死んだ人も悲しいし、その後も生きている人はずっと悲しい。
ひいおばあちゃんが教えてくれました」と、

 涙ながらに語りかけ、
クラスメイトが真剣に聞いてくれたそうです。

実は、私の祖母は、戦後70年たってもなお、
最愛の弟が満州で戦死したことをくやみ、
晩年まで夢にうなされていました。

祖母の人生を翻弄させた「第2次世界大戦」とは
どういうものだったのか

私は、4年前からインタビューを撮ったり、
写真や陸軍の記録資料などを集めています。

ただ、生前、すぐに血圧が上がってしまう祖母を傷つけるのは、申し訳ない気がして、、


結局、私は、祖母がいる老人施設のレストランを貸し切った時も
プロジェクターを使って古写真やアメリカ公文書館でみつけた戦時中のハルビンの街並みなどの
映像を時系列で映し出しただけ。


家族や親せきと一緒にそれを見ましたが、
祖母の戦時中、戦後の体験を十分に説明することは、できませんでした。


それなのに、私が伝えようとしていたこと、
自分が向き合っていたことは、

当時、小学校に入学して間もなかった姪の心にしっかり届いていたようです。


その知らせを妹に聞いた時、
思いがけず目頭が熱くなりました。


空っぽの骨箱を握りしめ 
大陸から1人ぼっちで引き揚げ

戦後、陽だまりのような 
ぽかぽかあたたかい愛情を
家族に注いでくれた 
優しく、 逞しい祖母。

おばあちゃん、ありがとう。


感謝の気持ちを胸に
今日は、蝉しぐれのなか 手をあわせました。



姪が命日をちゃんと覚えてくれていたのは
嬉しかったなぁ。

これからも時間をかけて、
姪や甥をはじめ家族に
祖母の戦争について語り継いでいきます。



2019.8.16
前田真里


#長崎 #お盆 #戦争