7月は、親と子。親子について思うことを。



親と子


 生まれてきて、初めての共同体が親子です。「親と子」という関係が私たちの人生のはじまりです。それだけに親と子の関係はとても大切なものです。以前、私が広告に携わる仕事をしていたころ、親と子をテーマにしたいろんな文章やコピーに出会うことがありました。


 「父も母も素敵でした」 「父は君が好きです。ただそれだけです。」 「花を好きなのは母親似、母を好きなのは父親似。」 


 家族や親子についての言葉が心に響くのは、それが人間社会にとってとても大事なものだからだと思います。

 今、社会的に責任ある立場にある人間の不祥事が私たちの住む鹿児島でも起きています。政治の世界でもいろいろな問題が起こっています。あるコメンテーターが「徳を持った政治家がいなくなった」と嘆いています。

 今こそ、私たち大人がしっかりとしなければならない時だと思います。このままでは子どもたちは大人から何も学べなくなります。大人と子どもの関係の最も近くて大事な関係が親子関係です。親と子、親には子を育てる役割があります。子と親、子は親から学ぶ権利があります。

 こども家庭庁が昨年の4月、発足しました。国家が子どもを育てる、社会が子どもを育てる、地域が子どもを育てる、大切なことです。しかし、いちばん大切なことは親が子どもを育てることです。家族、親子、経験の相続、世代間の連続性が保たれて社会は続いていきます。

 少子化は、わが市はもちろんのこと国家的にも大きな問題です。こういう時代だからこそ、親子の関係、家族の関係、いっそう大切になってくるのだと思います。


枕崎市長 前田祝成