3月25日に閉会した令和4年枕崎市議会第二回定例会で提案した副市長選任(現在の副市長の再任)の同意を求める議案が賛成2反対11の反対多数で不同意となりました。

 

この結果、4月1日から副市長不在という状況となり、市民の皆様にご心配ご迷惑をおかけすることに市長として、心からお詫び申し上げます。

 

誠に申し訳ございません。

 

新聞等での報道のとおり、私は今回の結果について「実質的な質疑、討議がなされず不同意とした議決に異議があります」という考えを述べさせていただきました。

 

本会議の場では、提案に対する質疑はなく、お一人の議員から「現副市長は多くの市民から、副市長として一般市民との交流がない等の声が大多数。本議会においても発言や行動など市長を補佐する立場にある職としては適任者でない。」といった反対討論が述べられて審議は終結し、無記名投票で採決されました。

 

議会終了後の民放テレビ局の取材に対しても、私は「納得できる反対理由がわからない」ということを話させていただき、再提案をしたい旨、取材に応じたところです。

 

その後、報道の取材等を通じて議員の方々の反対の理由が伝わってまいりました。

 

その中で、「議会との信頼関係が築けなかった。調整機能を持っていなかった。」といった反対の理由がありました。

 

反対の理由が伝わってきて、議員の皆さんと私の考えにギャップがあるということも、ある程度理解することができました。

 

私が副市長に求める職責は、市長の補佐、市長に事故が生じたときの職務代理者としての役割などはもちろん、特に市長の補佐というところでは私の政策実現のための役割を求めてきたところです。

 

主として、政策実現のため庁内のマネジメント、対外折衝等における私の実務上の補佐役を求めてまいりました。

 

私自身は「議会との調整機能」という役割を副市長に、求めておりません。

 

何をもって「調整機能」と言われているのか正直わかりません。

 

会期中・閉会中に限らず、議会と執行部との事務的なやりとりは、議会事務局を通じて行ってきております。

 

日本の地方自治は、立法府を構成する議員と、行政の長をそれぞれ住民の直接選挙で選ぶ二元代表制(憲法93条)であり、この二元代表制の元では議員は法律・条例や予算などを審議・決定する権限を持ち、その執行は行政の長が責任を持つという、立法権と行政権の分離を徹底できる特徴を持っています。

 

市長(執行部)、議員それぞれが、議会という議論の場を通じて議論を闘わせ、それぞれ有権者(市民)に対してその説明責任を負うもの、と私は認識しています。

 

地方自治の二元代表制に対する賛否や功罪など議論はありますが、現在わが国では二元代表制が敷かれていることは事実です。

 

私は4年前、一期目の市長選挙に挑戦した当時、枕崎市が二分されていることに危機感を抱いて、なんとか「ひとつに」できないかという気持ちで選挙戦に臨んでいました。

 

そして、市長に就任して4年間、常に是々非々の姿勢で議会に臨んできたと自負しております。

 

そのようなこともあり、議会との調整機能ということを副市長の仕事として求めておりませんでした。

 

今回の議決は真摯に受け止め、執行部体制を早急にあるべき姿に整えるために努めてまいります。

 

改めまして、この度は、誠に申し訳ございませんでした。

 

枕崎市長 前田祝成