令和4年施政方針で発表しました「第六次枕崎市総合振興計画(平成28年度~令和7年度)」の6つの政策課題に沿った具体的な施策を下記に記します。


枕崎市長 前田祝成





「人と物が交流し、活力みなぎるまちづくり」

(政策課題③)


 本市に船籍を置く遠洋かつお一本釣り漁船は、沖の漁模様が安定せず取り巻く環境が厳しい状況にありますので、引き続き入漁料の助成を行うとともに、新型コロナウイルスの感染者と接触した乗組員が下船し宿泊施設等に待機するための補助を行います。

 漁港整備については、「枕崎漁港高度衛生管理基本計画」及び「枕崎地区に係る特定漁港整備計画」に沿って水深六メートル岸壁及び四.五メートル岸壁の改良を行うとともに、漁港施設の機能保全として臨港道路(輸送施設)の改修を行います。

 枕崎市漁業協同組合が建設を進めている。新たな冷凍製造庫施設で使用する資材・機器整備について、種子島周辺漁業対策事業を活用し支援します。

 沿岸漁業の振興については、資源管理型漁業の推進や増殖礁設置及び水産多面的機能発揮対策を実施します。

 水産加工業の振興については、水産加工品の輸出拡大を図るため、水産加工業者が行う輸出先のニーズに対応したHACCP(ハサップ)等の基準を満たすために必要な施設等の整備を引き続き支援します。

 農業については、人・農地プランの法定化に向けて、集落等での話合いの上で、農地の集約化に重点を置いて、地域が目指すべき将来の具体的な農地利用の姿(「目標地図」)を明確化します。

 具体策として、農地中間管理事業を活用した農地の貸し借りの推進、最適土地利用対策事業や多面的機能支払交付金事業、中山間地域等支払交付金事業により荒廃農地の発生防止・解消、農地の有効利用を推進するとともに、農村地域の活性化を支援します。

 また、経営継承・発展等支援事業、次世代人材投資事業に代わる新規就農支援事業や、補助率見直し及び事業費枠拡充を行う認定農業者等担い手育成対策事業など、各種の支線制度を活用して、後継者の確保や認定農業者の経営安定を図るとともに、新規就農者の掘り起こしを行い、担い手を確保していきます。

 被害が拡大している「サツマイモ基腐病」対策については、耕地事業と連携し甘しょ生産基盤の安定を図るとともに、栽培基本技術の周知徹底を行うなど、引き続き関係機関一体となって被害の軽減に向けて取り組みます。

 畜産振興については、環境に配慮した安全な畜産業の推進や家畜防疫など飼養衛生管理の周知徹底を図ることについて、関係団体と一体となって取り組みます。

 農村地域防災減災事業により、老朽化した用排水路を改修し排水機能の向上を図り、農地や農業用施設の被災防止に取り組みます。

 深刻化している農作物への鳥獣被害については、地域での取組の支援を行うとともに、狩猟期間を含む通年で捕獲指示を行うなど、猟友会等関係機関と連携し一層の被害の軽減に努めます。

 森林環境贈与税を活用して森林経営管理制度や林業担い手の支援を実施するとともに、地域材を利用した妙見の森の環境整備事業等により木材利用の普及啓発を推進します。

 また、林業の生産性を守ため、山地災害危険箇所の治山事業により、森林の維持保全を行います。

 農地、山林等の入会権等を所有権へ近代化し、農林業上の利用の増進、農林業経営の健全な発展を図るための入会林野整備の取組を支援します。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響により経済活動が縮小する中、地域産品の販路を拡大するため、市内事業者のECサイト活用の促進や地域性を生かした付加価値の高い新商品の開発を支援するとともに、感染症拡大の影響を見極めながら、国内外の商談会や物産展等への参加、PR活動など市内事業者の積極的な事業展開・商流への取組を引き続き支援します。

 また、資金繰り対策として、利子補給補助を実施し、外国人技能実習生を受け入れる事業者に対しては、入国時に一時的に待機するための費用への補助等を引き続き行います。

 商工振興対策とて、「商店街新規出店支援事業補助制度」、「がんばる商店街支援事業補助制度」や、昨年制作したPR動画の活用等により本市地場産品を「枕崎ブランド」として国内及び海外において発信し、本市地場産品の認知度・イメージ向上を図る取組など様々な施策を引き続き展開するとともに、商工会議所や通り会連合会等と連携して、魅力ある商店街づくりを推進します。

 現在、多くの事業者が事業活動の縮小を余儀なくされる中、雇用の維持を図る事業者への支援策として、国の雇用調整助成金の活用に際し、申請に要する費用の補助や市独自での上乗せ補助を引き続き行います、

 また、雇用就業環境対策として、若者等の職場への定着や女性の職場での活躍促進並びに雇用の拡大を目的として、職場施設環境改善やユニフォーム整備を行うなど、積極的に就労環境改善に取り組む市内企業に対し、引き続きその支援を行います。

 シルバー人材センターが行う地域就業機会創出・拡大事業に対する補助を新年度も継続して実施し、高齢者の就業機会の拡大と生きがいづくりを支援します。

 観光振興については、今後の新型コロナウイルスの感染状況や観光需要の動向等を踏まえながら、様々なメディアやSNSを活用した情報発信、関係団体と連携した誘客事業に取り組み市内周遊を促進し、観光産業の経済活動の速やかな回復を図ります。

 また、キャンプ人気の高まりの中、利用者が増加している火之神公園について、ユニバーサルツーリズムを推進する観点から、高齢者や障害者に配慮した駐車場整備を行います。

 併せて、枕崎お魚センターでのカツオのワラ焼きタタキづくりやかつお節削りなどの体験型観光を一層推進することで本市の観光拠点施設としての魅力の向上を図るとともに、昨年製作したPR動画等を活用して本市の多彩な魅力を効果的に発信し、より多くの観光客を呼び込むための施策を展開します。

 本市への移住・定住の促進については、高校生を対象とした就職支援事業等に取り組んできておりますが、若者の郷土愛を育み、本市との継続したつながりを構築していくための取組である「枕崎の、仕送り。」ふるさとの味エール便事業について、新年度は、その対象を拡大して実施します。また、民間事業者が行う、移住体験やお試し住宅などに利用される空き家を活用したゲストハウス整備に対して支援を行うなど、更なる移住促進や関係人口創出に資する事業に取り組みます。