令和4年施政方針で発表しました「第六次枕崎市総合振興計画(平成28年度~令和7年度)」の6つの政策課題に沿った具体的な施策を下記に記します。


枕崎市長 前田祝成






「安全で潤いと安らぎのあるきれいなまちづくり」(政策課題①)


 市営住宅の長寿命化計画に基づき、谷原団地の建て替え工事に着手するほか、火之神団地の外壁・屋根及び一部住戸の内部改修工事を実施します。

 水道事業では、「安全・強靭・持続」の三つを柱とする水道ビジョンに基づいて、施設の更新事業や別府地区の水量・水質を改善するための工事を継続して実施するほか、安全で良質な水道水の安定供給を行います。

 公共下水道事業では、ストックマネジメント計画に基づいて、終末処理場等の施設改築更新事業を実施するほか、汚泥量、臭気濃度の軽減に向けた施設整備に取り組みます。また、厳しい経営環境に対応するため的確な経営判断を行い、安定的なサービスを提供します。

 次世代に豊かな自然環境を引き継ぐため、環境配慮・防災まちづくり浄化槽整備推進事業を活用しながら、公共下水道区域外の浄化槽設置・転換を積極的に推進し、水質保全の確保や公衆衛生の向上を図ります。

 また、事業場の適切な排水処理の指導強化に継続して取り組みます。

 二〇五〇年カーボンニュートラル・脱炭素社会の実現に向けて、環境施策の柱として令和三年三月に策定した枕崎市環境基本計画に基づき、豊かな自然環境の中で環境に配慮した持続可能な暮らしを実現するための施策を推進するとともに、市民の環境意識の醸成と自ら取組を実践していただくための環境づくりを進めます。また、同計画に基づいて、脱炭素化に向けた次世代自動車利用への転換を図るため、新年度は五台の公用車を次世代自動車に更新します。

 (仮称)南薩地区新クリーンセンターについては、南薩地区衛生管理組合において、令和六年九月の供用開始に向け、本年二月から本体建設工事が着工されております。本市においても、内鍋清掃センター廃止後に設置する、ごみ運搬中継と資源ごみの中間処理を行うごみ処理中継施設の整備事業に取り組みます。新年度からは、一般ごみの収集回数の削減を実施し、廃棄物の四RRefuse「断る」、Reduce「発生抑制」、Reuse「再使用」、Recycle「再生使用」)に取り組みます。

 人と猫が共生する地域づくりのため、新たに地域猫活動団体、地域住民、行政の連携のもと、飼い主のいない猫を将来的に減らし、地域の生活環境の保全対策を行う地域猫活動推進事業を実施します。

 災害を未然に防止し人命・財産を守るため、「防災・減災、国土強靭化のための五か年加速化対策」により、県営急傾斜地崩壊対策事業で山手町、潟山及び桜馬場の三地区、県営砂防事業で木口屋の中洲川及び下山第一谷川の二地区に事業着手するほか、引き続き、総合流域防災事業による二級河川中洲川、県単河川等防災事業による金山川及び県単砂防事業による木口屋集落の土石流危険渓流中洲川の改修・保全工事を実施します。

 また、浸水対策として宮前地区の排水路工事に着手するほか、中長期的な浸水対策として宮前地区の排水路工事に着手するほか、中長期的な浸水対策計画の方針を定めることを目的に「雨水管理総合計画」を策定します。

 海岸の防災対策については、新町・旭町地区の枕崎漁港海岸護岸整備に引き続き取り組みます。

 令和元年度に策定した「枕崎市強靭化地域計画」について、施策の進捗状況を踏まえながら必要に応じた見直しを行い、今後とも、この計画を指針として、本市の国土強靭化に関する施策を総合的、計画的に推進します。

 管理不全な危険度の高い空き家等については、所有者等に対し適切な管理を促すとともに、引き続き補助制度を活用した解体撤去を推進します。

 災害関連情報等を確実に伝達するため、引き続き防災行政無線戸別受信機と防災行政無線の放送内容を自動配信する登録制メールの普及に取り組みます。

 避難所の運営については、新型コロナウイルス感染症対策を講じながら、避難所用備品の充実を図り、避難所の環境改善に取り組みます。

 また、市総合防災訓練を中心とした災害対応訓練等を実施するとともに、地域の自主防災訓練等を促進し、自助・共助の機運を高め、地域の防災力と市民の防災意識の向上を図ります。

 消防業務については、救命率の向上や職員の感染防止の徹底を図ります。

 また、地域防災力の中核となる消防団については、報酬等の処遇改善を図るとともに、市民の安全と安心を確保するため、設備並びに装備の充実・強化を行います。

 都市公園では、公園施設長寿命化計画に基づいて、塩浜公園のテニスコートのナイター照明施設、台場公園の幼児用プールの改修工事国光公園及び立神北公園のトイレのバリアフリー化を実施するほか、台場公園の旧交通広場を幼児などが安心・安全に楽しめる広場へ整備します。

 また、老朽施設に起因する事故を未然に防ぐため、各公園の老朽化した遊具などを年次的に更新します。

 高齢者や障害者、子どもなど、全ての市民が住み慣れた地域で更に安全に、また安心して暮らせるよう、地域における見守り活動ネットワークの更なる拡充に向けて、協力事業者・団体等の掘り起こしに取り組みます。



「快適で便利なコンパクトなまちづくり」(政策課題②)


 通学路などの安全を確保するため、駅前広場に接続する小江平通線、台場公園に通じる港線、日之出公園西側の街路五十五号線の歩道を含む道路改良工事や、道路交通網の安全性・信頼性を確保するため、道路ストック点検結果に基づき、柴立茅野線の危険な法面の整備を実施します。また、火之神公園駐車場の整備に合わせ、周辺の歩道整備を実施するほか、老朽化した市道の舗装修繕及び道路改良工事を引き続き実施します。

 橋梁では、長寿命化修繕計画に基づき、小川橋、馬追橋、第二馬追橋、竹山橋及び仁田浦東橋の補修工事のほか、橋梁詳細点検を計画的に実施します。

 なお、県営事業では、国道二七〇号水流跨線橋付近の線形改良事業の用地取得及び改良工事を実施します。

 現在、本市の交通政策に関する課題解決に向けた地域公共交通計画を策定中でありますが、この計画に基づき、既存の交通網の最大限の結用と、それを補完する新たな交通手段の具体化などによって、地域公共交通の持続可能性を確保し、高齢者をはじめとする交通弱者の救済と、市民の利便性向上に取り組みます。

 職員のITリテラシーの向上を目的とした研修の開催、民間企業との連携によるITを活用した地域課題解決の検討、高齢者等に対するデジタル機器(スマホ)教室の開催など、地域デジタル化の推進に向け、人材育成・地域との連携・デジタル格差の解消などに取り組みます。

 また、デジタル化に向けた国の動向を注視し、的確に対応します。