全国で新型コロナウィルス感染症の第5波が拡大しています


鹿児島県でも、13日に県独自の「緊急事態宣言」が発令されました


本市でも、昨日8/14に対策本部会議を開催しました


いま全国で起こっている問題(問題視されている問題)は、感染者(陽性者)の数と医療提供体制のミスマッチです


そして、問題解決のために優先的に選ばれている(ように国民に映る)手段は「人流を抑える」ということです


確かに「人流を抑える」ことで感染者(陽性者)の数を抑えることは可能と思われます


なぜなら、人から人に感染する感染症ですから、つまり人と人の接触が感染拡大の原因となるのがこの新型コロナウィルスの特徴ですから、人流を抑えることで人と人の接触を減らして感染の拡大を抑える、という手段は容易にイメージできます


しかし、人流を抑えることには大きなコストが伴うのも事実です


このコロナ禍で最も優先される重要な目的は「人の命を守る」ことです


もっとストレートに言うと「死者を無くすこと」です


そのために必要なことは、死のリスクのある感染者を減らし、できれば無くすことです


そのための手段の一つがワクチンです


ですから、私たちも高齢者と基礎疾患のある方のワクチン接種を優先して取り組みました


このことで、ワクチン前とワクチン後でコロナ感染による死亡リスクは減少しているはずです


しかしながら、この感染症は変異種を生み、さらに感染力の強いデルタ株などの変異株が出てきました


変異株の発生は感染症の必然と思われます


そして、この変異株は40代、50代の比較的若い層にも重症化のリスクが高いと言われています


現在、若年層の感染者(陽性者)が増加しているのは、この変異株の発生が大きな要因であると思われます


次は、この変異株でも重症化リスクの高い人たちの命を守ることが大きな目的となります


その手段の一つは、やはりワクチン接種ということになると思います


そして基本的な感染を抑える(結果的に自分の命を守る)手段のもう一つ、この感染症が発生したときから行っている「手洗い、マスク着用」など基本的な感染予防が、医師にも政治家にも頼ることなく出来る、ひとり一人の感染予防です


この「ワクチン接種」と「一人ひとりの感染予防」といった『手段』は、かなり出来のいい、命を守る行動だと思います(もちろんワクチン接種を受ける受けないは個人の自由意思です)


一方で「人流を抑える」という『手段』は「感染者(陽性者)を減らす」という目的には効果はあると思われますが、「命を守る」という目的に対する手段としては、(ワクチン接種が進み、この感染症の性格の多くがわかってきつつある現在では)目的までのプロセスが遠いような気がします


そして、目的にたどり着くまでには、あまりにもコストが伴いすぎます


この感染症の発生から一年半以上が経ちました


その間に学習したことを冷静に判断した上で今やるべき、いちばんベストの方法でこの感染症との共存の道を歩んでいきましょう


本市では、510日からワクチン接種を開始しました


現在、65歳以上の高齢者の85%以上の方が2回のワクチン接種を終了しております


基礎疾患のある方のワクチン接種も進んでいます


また、8月に入ってからは64歳以下の方のワクチン接種も加速させており、現在進めている第3クール(8/19/11)での予約状況( 8 / 12 現在)は6064歳で89.3%50歳代で71.7%40歳代で46.5%30歳代で37.7%20歳代で31.5%20歳未満で32.5%となっています


第3クールのワクチン接種が終了する9/11までに全市民の約66%の方の2回接種を終了する見込みです


本市では全て、医療機関での個別接種の方法でワクチン接種を実施しております


枕崎市医師会の先生方、医療従事者の皆様、コールセンター等のスタッフの皆様に、衷心から御礼申し上げます


ワクチン接種などの状況を踏まえて、明日、8/17~8/31の市有施設等の利用制限等も判断させていただきます


これまでも、この感染症に対して必要な姿勢は「冷静と寛容」と申し上げてきました


現在、感染拡大が日本中で発生し、不安な状況が続いていますが、まずは一人ひとりが出来る感染予防をやっていきましょう


もちろん、ワクチン接種したから感染しない、というわけではありませんので、ワクチン接種を終えた方も、これまで同様、感染予防はお願いいたします


枕崎市長 前田祝成