オリンピックも終わりましたが、8月のコラムは大谷選手とダルビッシュ選手で、仕事について。



 ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平選手の活躍が日米で多くの注目を集めています。私も大谷選手の毎日のように入ってくるニュースに勇気をもらっています。何よりもその仕事(野球)に打ち込む姿がいい。すべてに前向きで、ポジティブに仕事に取り組んでいる印象を多くの人が感じていることと思います。この仕事に取り組む前向きな姿は、見習うところが多いなと思っています。(イチロー選手がそうであったように)勝負の世界に生きるアスリートは技術を極める求道者というイメージを持たれることが多いのですが、大谷選手の一挙手一投足からはその感じがありません。目の前の仕事を楽しんでいる印象です。もちろん成績を残すためには並大抵ではない大変な努力が必要で、大谷選手も人一倍の努力を重ねてたどり着いた今のポジションだと思いますが、その苦労を表に出さずプレーしているように感じます。そのメンタリティはどこからくるのだろうか。

 そしてもう一人、私が注目している日本人メジャーリーガーがサンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有投手。彼も明るく自分のスキルアップに取り組んでいる印象があります。彼の特徴は何種類もの変化球を駆使するピッチングなのですが、その変化球の握り方や投げ方を惜しげもなくYou Tube などで公表しているのです。自分が公表することで他のチームのライバル選手を含め全体のレベルが上がることを望んでいるのです。自分の仕事場の質を高めようとする高い意識と寛容さには驚かされます。

 コロナ禍で、自分の仕事や周りの人の仕事のやり方に対して、ともすると批判的な目を向けてしまいがちな時代の空気も感じます。そんな中で、この二人の日本人メジャーリーガーの仕事への向かい方がとても清々しく参考にしたいと思う今日この頃です。


枕崎市長 前田祝成