令和2年施政方針の中で、現在本市で進行中の『第六次枕崎市総合振興計画』(平成28年〜令和7年)の目指すべき将来都市像である「活力ある地場産業に支えられ人情味あふれる安らぎと潤いのある枕崎市」の実現のための施策についてを記載します。(長文です)




「豊かな人間性と文化を育むまちづくり」について


 本市の教育委員会では、児童生徒の教育の重点として、三つの教育を推進します。一つ目は、教えること、育むことにメリハリをつけた「教育」、二つ目は、学校、家庭、地域社会の三者が緊密に連携した「協育」、三つ目は、故郷を学び、故郷に学ぶ「郷育」です。

 学校教育については、知・徳・体のバランスのとれた児童生徒を育成するため、確かな学力の向上や豊かな心を育む教育の充実に努めます。その一環として、小・中連携教育を推進し、研究指定を受けている学校が「学び」「心」「体」「家庭・地域」の四つのつなぎを重点化した研究の成果を公開発表します。新たに、英語検定料助成事業を実施し、市内全中学生を対象に一人年一回、英語検定料の半額補助を行い、英語教育の推進を図ります。

 また、枕崎小学校と枕崎中学校をコミュニティ・スクールに指定し、学校と地域が一体となって協議しながら、特色ある学校づくりの一層の充実、活性化に向けて取り組みます。

 学校施設については、枕崎小学校の校庭の整備を始め、施設の適正な機能や役割などを考慮しながら、非構造部材耐震化(外壁落下防止)や老朽化の進む施設・設備の補修等を年次的・計画的に実施し、児童生徒の安全・安心のための教育環境の整備に努めます。

 また、新年度から始まる小学校プログラミング教育の充実を期すためにプログラミング教材の整備・充実を図ります。

 学校給食センターでは、安心・安全でおいしい給食の提供に努めるとともに、「地産地消」の拡大と「食育」の推進を図ります。

 生涯学習の推進については、市民の多様な学習要求に応えるとともに、市民が心の豊かさを実感しながら充実した生活を送れるよう、積極的に学習活動に取り組める環境づくりに努めます。

 また、青少年の育成については、引き続き家庭教育への支援や、青少年を対象とした豊かな体験活動の機会の充実を図ります。さらに、これまで地域が学校を支援してきた学校応援団を基に、地域学校協働活動への移行を開始するに当たり、統括コーディネーターを配置し、地域と学校の連帯感を高めることに努めます。

 本市における生涯学習・文化事業等の拠点施設である市民会館については、老朽化したホール棟の空調設備の改修工事を行います。

市立図書館については、市民に寄り添い地域に役立つ図書館づくりに努めるとともに、図書館内部の改修工事を実施します。この改修工事は、トイレや内装など大規模な改修となることから、工事期間中は休館としますが、休館中の図書の貸出し等の図書館業務は地場産業振興センターにおいて実施します。

 本年10月には、「第七十五回国民体育大会(燃ゆる感動かごしま国体)なぎなた競技会」が、全国四十七都道府県から選手・監督、関係者が参加し本市で開催されます。市民総参加のもと、その英知と総力を集結し、本市の多彩な魅力を全国に発信する大会を目指します。また、国体開催を契機として、体育施設の整備を進めるとともに、市民の積極的なスポーツ参加の促進やスポーツ水準の向上など、広くスポーツを普及・振興し、市民の健康増進や体力向上を図り、スポーツを活かした地域づくりを推進します。また、市営野球場については、スポーツ振興くじ助成金等を活用した防球ネットやラバーフェンスなどの整備を計画しています。

 芸術文化のまち枕崎を深化させるため、地域振興推進事業を活用しアートミュージアム拠点「南溟館」推進事業を実施します。

 本年度の第二回枕崎国際芸術賞展の関連事業に引き続き「大切な命」をテーマに、南溟館において特別企画「絵本作家スズキコージ・詩人アーサー・ビナード展」を開催します。

 小・中学生が外国人技能実習生と交流を進め、外国の文化や伝統について理解を深めることを目的として、異文化交流・国際理解教育推進事業を実施し、学校教育における国際理解教育を深めます。




 「着実な歩みを進める連携と協働のまちづくり」について



 マイナンバー制度については、マイナンバーカードを活用した消費活性化策としてのマイナポイント事業の実施や、健康保険証としての利用開始に向けて、プライバシー・個人情報保護などに配慮しつつ、市民へのマイナンバーカードの更なる普及のための取組を引き続き進めます。

 行財政改革については、平成三十年度に策定した枕崎市行財政改革推進計画に基づき、引き続き推進します。

また、金山小学校跡地の活用策については、地域住民や大学などと協働して、様々な観点から検討を進めます。

 広域行政については、引き続き、近隣の自治体と連携した中で、事務の共同処理等による効果的・効率的な展開を目指すほか、南薩地域全体の発展の核となる道路網の整備、JR指宿枕崎線の利活用の促進についても一体となった取組を進めます。


枕崎市長 前田祝成