・自殺の手段を詳細に伝えない

・遺書や写真を公開しない

・センセーショナルに扱わない

・自殺を美化しない

・原因を単純化しない

・特定の誰かの責任にしない


これは、自殺報道に関するWHOの提言です。


先日、受講したゲートキーパー養成講座で高橋聡美教授からこの内容をお聞かせいただき愕然としました。


日本の報道では、この提言が生かされていないと。


わが国の報道は、はっきり言って『犯人探し』がそのスタンスのように見えます。


実は、若年層の死亡原因の一位に自殺がランクされる日本と韓国がこの提言、報道規制を守っていないのだそうです。


韓国では、アイドルの自殺を、その手段など事細かに、そしてセンセーショナルに報道する傾向があり、若者の後追い自殺が後を絶たないといいます。


日本では、その原因を安易にいじめ等に繋げて犯人探しをする、特定の誰かの責任にしようとする傾向が多いように思います。


今回、受講した中で子どもの自殺の原因の多くは家庭内のしつけ等によるものが多く、いじめによるものは少数だという事実も知ることができました。


どうも、われわれの思考回路に『子どもの自殺=いじめ』という図式があるような気がします。


そのあたり、真実を正確に把握することも自殺対策の重要なポイントになるということも学べた今回のゲートキーパー養成講座でした。


最近、政治報道と芸能人の事件についての報道についていろいろ世間で騒がれていますが、自殺報道については、直接的に命に関わるものですのでもっと厳しく報道のあり方を正す必要がありそうです。


枕崎市長 前田祝成