令和元年第3回枕崎市議会定例会の開会に当たりまして、行政報告を行いました。

(以下、長文です)


本年51日天皇陛下が御即位され新たな元号、令和の時代が始まりました。本市では天皇陛下御即位祝賀記帳所を設け、市民の皆様にお祝いの御記帳をしていただきました。


全国的には、先月8日に滋賀県大津市で事故を起こした軽自動車が信号待ちの保育園児の列に突っ込み、保育園児ら16人が死傷するといった交通事故、28日には川崎市で通学中の小学生など20人が刃物を持った男に刺され2人が死亡するという大変痛ましい事件が発生しました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。同時に、子どもたちの命をどうやって守っていくのかを、本市としてももう一度真剣に再確認していく必要性を痛感しているところです。


また、先月10日には宮崎県沖を震源とする震度5弱の地震の発生や、19日には屋久島で260人以上の登山客などが取り残されるような記録的な豪雨の発生など、自然災害への対応を準備しておかなければならないと改めて認識させられる事象も発生しております。


それでは、本市のさきの3月定例会以降の諸報告を申し上げます。


まず、イベント等に関しましては、3月に第8回目を数える『春の市』が枕崎内港で開催されました。54日、5日は恒例の『子どもの日かつお祭り』がこちらも両日とも好天に恵まれおよそ4万人の人出で賑わいました。


また、525日と26日には、『第60回都道府県対抗なぎなた大会・第75回国民体育大会燃ゆる感動かごしま国体なぎなた大会リハーサル競技』が枕崎市立総合体育館で開催され、全国から300人近くの選手・監督、役員の皆様が本市を訪れ、熱戦が繰り広げられました。この大会は、正式競技としては県内最初に開催された、来年の国体に向けたリハーサル大会で、開会式には来賓として三反園知事もお見えになりました。また、大会運営においては、鹿児島県なぎなた連盟や、本市職員のほか、市内中高生や多くのボランティアの方々が大会運営に携わり、来年の国体本番に向けたリハーサルができました。


次に、市政施行70周年事業関係について申し上げます。第2回枕崎国際芸術賞展は、今回海外12カ国と全国各地から平面、立体作品合わせて945作品の応募がありました。東京での写真、書類による一次審査で333作品に絞り込み、今月3日に南溟館で最終審査を行い、大賞作品を含む入賞作品が決定いたしました。721日からの国際芸術賞展の開催、91日の記念式典などの準備を急ピッチで進めています。


市民活動についてご報告いたします。323日に枕崎市内の若者を中心とした有志による募金活動等で完成した『未来をつむぐ幸せの鐘』が火之神公園に設置され、本市に寄贈いただきました。今後、観光振興の核として有効活用してまいります。また、枕崎ライオンズクラブ様より創立55周年の記念として、市内7カ所に設置する防犯カメラ14台などを贈呈していただきました。市民の安全安心に大きな貢献をしていただけるものと感謝申し上げます。また、ボランティア有志の皆様が本市で初めてとなる『子ども食堂』を3月から当面、1カ月に1回のペースで開催していただいております。このように市民の有志の皆様のご厚意をいただいたことに心から感謝申し上げます。


今年度から取組を始めた『高血圧ゼロの街枕崎』プロジェクトの第一弾のイベントとして518日に枕崎市市民会館において『血圧を測ろう祭り』を開催しました。このプロジェクトの提唱者の一人でもある鹿児島大学大学院の大石充教授を招いた講演会をはじめ、高血圧に関する様々な催しに多くの市民が集まり、プロジェクトのスタートとして有意義なイベントとなりました。この高血圧ゼロへの取組や昨年からはじめているソーシャルマーケティングを活用した特定健診受診率向上の取組などは、5月に開催された九州市長会の意見交換の場で紹介させていただき、他の市、市長からも興味を持って受け止められました。


私は、516日には『道路整備促進期成同盟会全国協議会総会』と『命と暮らしを守る道づくり全国大会』に参加しました。その後、国土交通省と財務省を県内6市町村長と訪問し、要望活動を行なってきました。県全体の要望と当該自治体の要望をする機会をいただき、本市の生活道路の老朽化対策の要望、そして南薩縦貫道の更なる整備強化の要望を大臣政務官と道路局次長に直接、要望することができました。要望活動で申しますと、1月に地元代議士を通じて特別交付税に対する要望活動のため総務省に出向き、事務次官と自治財政局長に直接要望をする機会を持ちましたが、3日末の特別交付税の伸び率は、災害等のあった自治体を除くと、県内でも上位の伸び率となりました。


本年度の施政方針で説明いたしました、林業の活性化を目的とした、民間の木質燃料供給会社の『林業・木材産業成長産業化促進対策交付金事業』については、全国的に要望が多く、国からの内示がなかったと報告がありました。本市においては、再生可能エネルギー発電施設と併せて、地域の農林漁業の健全な発展に資するために、『枕崎市再生エネルギー農村漁村活性化協議会』を設立するなど、支援の体制を整えてまいりました。残念な結果となりましたが、事業は計画どおり実施されるとのことですので、引き続き支援していきたいと考えています。


33日には、大阪ドームで『関西かごしまファンデー』が、38日には福岡で』福岡かごしま県人会・南洲会』が開催されました。特に『関西かごしまファンデー』では、多くの来場者にステージから枕崎をPRする機会をいただいたほか、本市物産品ブースでは直接、来場者に特産品のPR、トップセールスをさせていただきました。『福岡かごしま県人会・南洲会』は枕崎からの参加は初めてとのことでしたが、福岡県内の多くのキーマン、オピニオンリーダーの皆様と交流を深めさせていただきました。


そのほか、枕崎ヘリポートを拠点として活動している県の消防・防災ヘリコプターの新しい機体の就航、金山地区では鹿児島大学の防災担当の教授を講師に迎えて災害図上訓練の実施など、これからの梅雨、台風に備えた防災への備えを再認識する活動もありました。


5月には半年に1回の開催を市民と約束している『語る会』を市内5カ所の会場で開催しました。本年度の本市の市政運営についての取組を中心に、市民の皆様と膝を交えて語らうという有意義な時間を共有させていただきました。この語る会には、各課長をはじめ、多くの市職員も参加してもらい、今年度な市政に対する意識の共有を図りました。また、530日には、市職員の係長を中心に、持続可能な開発目標SDGsへの認識を深めるための研修を行いました。


今年は、統一地方選挙の年で本市でも4月に県議会議員枕崎市区選挙、市議会議員選挙が実施されました。両選挙とも無投票という結果になりました。市民の皆様に候補者の皆様の生の声がなかなか届きにくい結果となりましたが、今後、市政、県政の場で市民の皆様の市政、県政への関心を高めることに努力してまいりたいと考えます。


以上、報告を終わります。


枕崎市長 前田祝成