PCの写真を整理していると
懐かしい思い出が蘇ることはよくあります
中でも私にとって思い出深いのは
海の取材班で海外へ繰り出した時のもの
色んな国の海の中を見てみたくて
十代の頃から願っていたダイビングの水中モデルのお仕事
結婚そして出産を経てから奇跡的なご縁で
繋がることができたのです
その何年か後 方向性がわからなくなり夢を失いかけ まったく別の道を歩もうと動き始めていたとき
もうラストチャンスだと思い最後に行動したことが
長い時間をかけて願っていた海外取材へと結びつけたのです
再び海の世界と向き合えるチャンスをいただき 様々な島々へ潜りに行く機会がありました
月刊ダイバー誌でお馴染みの水中カメラマン松島正二さんに
メキシコ カンクンで宿泊したホテルのプライベートビーチで撮って頂いた
当時 6年ほど前のプロフィール写真は
お気に入りの一枚
自分なりに成長しながら その当時のわたしの目に肌に触れるものが鮮明に蘇ります
海というのは 素っ裸のようなこころになり
全身の力がなめらかになる
人の無意識で固めた目から解放され
素直な自分が表現される
メキシコで一週間の撮影工程を無事終えようとする最終日の前日の夕食後
全て計画通りの写真は押さえることが出来たとライターさんがホッとしていた
しかしながら何かもう一押し足りない気持ちを感じていた私は
カメラマンの松島さんもきっと同じように感じている気がして
スタッフと分かれた後 松島さんをビーチへ誘い出しました
そして 明日天気は崩れそうだけれど
このビーチで少しでも時間があれば撮影にトライしてみようと意気投合
そして最終日の夕暮れ時 曇が開いて
素晴らしい夕陽がビーチに注いだとき
ライターさんに伝えるまもなく二人で撮影を強行したのです
その写真が…
月刊ダイバー2008年12月号表紙になりました
とても嬉しい記憶です
あの夜のミーティングとあの瞬時の行動がなければこの素敵な表紙は実現出来なかったと思いました
この海を表現したい想いが実った瞬間
その海 その時の自然に湧いてきたfeelingが表現するもの
計算や作り込みのできない環境の中に表現できることは
海のモデルの何よりもの醍醐味です