タイの田舎に滞在してみると、都市を訪問するだけではわからなかったことが色々と見えてくる。

食に関して言えば、意外に日本の食材と共通するものが多い事に気付く。

納豆であったり、豆腐であったり海苔、こんにゃくなども食卓に上る。

ただその元の形が日本のものと少し違っていることがあって、市場内を漠然と見て回っただけでは気づき辛い。納豆は乾燥させて丸く平べったく、せんべいのような形で売られている。臭ってようやく納豆だと気付く。これを細かく砕いて唐辛子と混ぜ、振りかけのようにして食べたり、あるいはスープの調味料として使われたりする。少し癖はあるがコクがあって美味しい。

 この他にえび味噌やよく知られているナムプラー(魚を発酵させた白醤油)も使われるし、大豆から作られる白醤油もよく登場する。調味料の種類は豊富だ。

 街のレストランの料理といえば、焼き飯やトムヤムクン、ガパオなどがすぐ思い浮かぶが、一般家庭ではまずそういった料理は出てこない。

 一昔前の日本がそうであったように、レストランはまず肉類など贅沢をするところであり、金を払ってまで家庭料理を食べる気はしないというところだろう。

農村部に有る市場には、日本で馴染みの人参、玉ねぎ、じゃがいもなどは売られていない事が多く、従ってこれらは日々の献立にも滅多にのぼらない。