※※ パソコンからご覧の場合で、画像によってはクリックしても十分な大きさにまで拡大されず、画像中の文字その他の細かい部分が見えにくいという場合があります(画像中に細かい説明書きを入れている画像ほどその傾向が強いです)。その場合は、お手数ですが、ご使用のブラウザで、画面表示の拡大率を「125%」「150%」「175%」等に設定して、ご覧いただければと思います。※※
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さて主旨としては前回申し上げたとおりですので、以降は、枝葉的な部分について、思いつくままランダムに画像を紹介したり、そこからの想像を書いてみたいと思います。
自分としては、「脚立(台座)に乗った男性が手前、その奥側に、フェンスに立てかかった網戸」という構図だと考えていますが、それ以外は間違いだろうということではなく、私の考える構図通りか、それとも、網戸とフェンスの間に男性が立って作業をしているのか、ということについては、ご覧いただいている方々の判断にお任せしたいと思います。
さて、網戸の問題については、次のような画像もあります。これは、網戸がかなりはっきり写っている、貴重な写真かと。
(以下、画像「甲」とします。ググれば出ますので、興味ある方はググってみてください)
上の画像の、気になる点をチェックしてみると、次のようでした。
(黄色の矢印の先が「網戸」になります)
この画像が貴重と思えたのは、網戸がかなりはっきり写っていることに加えて、フェンスの縦の支柱のうち2本について、地上との接点(幅15cm程度のコンクリートの台座に打ち込まれている)が明確に見えている、ということでした。
水色の斜めのラインは、その2本の支柱の地上との接点を結んだものになります。
この水色のラインが、フェンスの底辺とみて、差し支えないと考えます。
(以下、水色のライン部分の拡大画像。拡大して、水色ラインの左右の先端の位置を確認の上、定規を当ててみていただければと。)
もう少し詳しい検証は、「その3」以降で行う予定ですが、少なくとも「この画像からは」一見して、網戸とフェンスが非常に近接していることが見て取れると、
この画像を見ての私のイメージではありますが、フェンスの底辺と網戸の底辺は、20cmと離れてないのではないでしょうか?
(試しに、縦55~60cm程度の段ボールの切り抜きを、こんな感じで壁に立てかけ、壁と段ボールとの距離を測ってみてください。)
しかし、一つ疑問なのは、上のこの写真は、いつ、どのタイミングで撮影されたのか、ということではないかと。
似たような画像としては、「その1」で紹介した、次の2枚があるのですが(便宜上、1枚に合成しました)、この2枚には、ボイラーの下あたりに、はしごが写っていると。(赤矢印の3番)
しかし、2枚上の画像では、部分的に拡大して見てみても、はしごのようなものが写っていない、少なくとも、見えないと。
画像「甲」には、はしごらしきものが見えていないこと、
また、フェンスに乗って作業している人物もおらず、フェンス前で(おそらくは脚立か台座に乗って)メモを取っている人物もいないこと、
しかしながら一方では、鑑識のメンバーは、一仕事を終えて撤収している様子ではなく、むしろ、網戸のあるフェンス前に向かって歩いているように見える、つまり、「これからフェンス前での作業に取り掛かろうとしているように見える」ということ・・・
これらの状況から、私としては、画像「甲」は、ポッポ公園側での鑑識作業が始まる前の、より早い時刻に撮影されたものであり、
次に、鑑識作業に取り掛かり、作業中を撮影したのが、次のものだろうと想像しています。
画像「甲」が撮影されたのがいつの時点なのか、実は、そのヒントになりそうな画像が、けっこうあったりします。
再三重複してすみませんが、もういちど、こちらをご覧いただきますと、
すでに、ブルーシートで目隠しされていることが見て取れます。裏手のフェンスに、鑑識が向かっている最中だと想像します。
黄色矢印の先が「網戸」となります。
水色〇、緑〇、ピンク〇、黄色〇に注意しながら、下の画像を見ていただければと。
画像「甲」と同様に、ブルーシートによる目隠しがなされており、緑〇の位置に、鑑識の人物が路上に白いものを置き、腰を曲げる~しゃがむという姿勢をとっており、ピンク〇の位置には立ち姿の3人ほどの人物、黄色〇の位置には、スーツ姿と思しき3人の人物が壁際に背を向けるようにして写っており、水色〇の位置には、裏手のフェンス際に鑑識が到着していると、
これらの一致からして、上の画像と、画像「甲」とは、何秒かのずれはあるでしょうが、ほとんど同じ時刻に撮影されたものということがうかがわれ、しかも、画像「甲」は、鑑識作業が終わって撤収する頃に撮られたのではなく、
「今まさに、風呂窓等のある裏手の鑑識に入ろうとするタイミングで空撮されたものだろう」
さらに言えば、
「(何分前かは別として)風呂窓等のある裏手の鑑識に着手する前から、網戸はこの画像の状態だったのだろう」
ということが、うかがわれるのではないか、と思っています。
さて、上の画像と、画像「甲」とは、ブルーシートによる目隠しがされた後の撮影です。
では、それよりもっと早い時刻の、ブルーシートによる目隠しがされる前の、網戸の状態はどうだったのか・・・
そのヒントになりそうな画像もありまして、次の画像群---4枚ともブルーシートが張られる前の画像です---ピンク〇の位置に、白いコートを着た人物、緑〇の位置に、荷物や3~4人の人物、黄色〇の位置に車、ということになります。
そのあたりを比較しながら、目を通してみていただければと。
4枚ともが、数秒のずれはありつつも、ほぼ同時刻に空撮されたものといえると思います。
そして問題なのは、4枚目の右端、赤矢印の先なのですが、網戸とおぼしきものが写っています。
(この4枚目の画像は、NHKの未解決事件追跡プロジェクトの動画の冒頭の1コマで、2017年に、当ブログで世田谷事件について書いた際に紹介済みのものです。)
私はこれが、位置から見ても例の網戸だろうと考えているので、以下、それを前提に申しますと、
「網戸は、ブルーシートが張られる前から、(赤矢印の)この状況だった」
「網戸は、鑑識が風呂窓等のある裏手に向かう前から、(赤矢印の)この状況だった」
ということが、見て取れるのではないかと。
さらに、黄色〇の、「宮沢家の隣家に駐車された、2台の車」に注目していただきますと、なにか非常に変わった駐車の仕方をしていると思うのですが、これは、「どこかで見たような気がする」と思うわけです。
どこで見たかというと、
ここで見たものだろうと。
「被害家屋」とされているこの画像は、警視庁が撮影し、公開しているものです。
この画像の、風呂窓の部分を拡大して右上に張り付け(緑の矢印)、それを、鑑識作業中の風呂窓の状態と比較したものが以下ですが、
微妙に中途半端に風呂窓が開いているような状態が一致していること、
また、天気も薄曇りなのかどうか(調べてないのでわかりませんが)、他の当時のニュース映像の薄曇り的な空模様と一致していると思えること、
そして、奥に見える、L字型に駐車された2台の車、
給湯器の下には、まだ、はしごが掛かっていないように見えること、
曇りとはいえまだ、陽が落ちておらず、明るいこと、
「日の短い大晦日のまだ明るいうちに、裏手の指紋や足跡採取など、鑑識作業をすべて終えて、はしごを持って撤収し(裏手に人っ子一人おらず)、その後に撮影した」と考えるよりは、おそらくは、「鑑識作業に取り掛かる前に、被害家屋の全体像を、写真に保存した」と考えるほうが説得的と思えること・・・、
これらすべてを考えあわせれば、この警察撮影の画像は、「事件後に、かなりの日数を置いてからポッポ公園に網戸を持ち込み撮影されたもの」ではなく、まさに、
「事件発覚直後に、これから裏手の鑑識にかかろうとする直前に、まずは裏手の全体像を写真で保存したもの」
だったのではないか、という風に想像するわけです。
その想像通りだとすれば、この画像が撮影されたのは、入江家からの110番通報を受けて、現場に鑑識を含めた警察があわただしく到着した直後、ということでしょうから、
撮影日時 = 「2000年12月31日、午前11時半前後」
といったところが考えられ、つまりその時刻には、問題の「網戸」は、すでに画像の状態にあった、ということが考えられるのではないかと思っています。
次の、警視庁による2003年作成の「捜査方針周知ビデオ」に掲載されている画像も(警視庁はこのビデオを2006年までに全国警察に配布した、とのことですが、作成自体は2003年です)、
この画像をことさらに、例えば、
「事件の数日後、場合によっては1~2年後の冬に、鑑識が網戸を携えてポッポ公園に出向き、当時の状況を再現して撮影したもの・・・」
等と捉える必要はないと思われ---警察はもともと事件発覚直後に現場の全体写真を保存しているでしょうから、後日に出向いて撮影しなおす必要がないかと---当然に、「事件発覚直後の状況を写真に収めたもの」とみて、差し支えないものと考えます。
(給湯器の前あたりに、比較的大きめの木がありますが、その木の右側から撮れば網戸が正面にきて上の画像のようになり、その木の左側から撮れば、網戸は細木の陰に隠れて、二つ前の画像のようになるかと。このあたりも含めて、もう少し細かいところは、今後に検証記事を上げる予定です。)
それと、ブログ『ASKAの事件簿』管理人のASKAさんの記事を拝見しました。内容的に、あるいは私が、網戸の状態について、
「フェンスへの直接立てかけ一択」
としているようにお感じになったのかもしれず、そのことを気にされたのかとも思ったのですが(違ったらすみません)、フェンスへの直接立てかけ一択とは、まったく思っておりませんので、そこは心配なさらないでいただければと。
網戸の状況については、
1.「フェンスのポッポ公園側に落ちて、転がっていた」
2.「フェンス(のポッポ公園側)に、立てかかっていた」
おおまかにこの二つの説があり、私はそれ以外の説を知らないのですが、自分的には2の説が事実と思いましたので、それを前提に考えてみるということで、2017年の記事は書いておりますし、それは、長い駄文ですが、読んでいただければご理解いただけると思います。
今回の網戸に関する「追記」は、網戸が立てかけられていたことを前提として、しかしながらそれは「フェンスではなく、フェンス前の鑑識の男性の、さらに後ろにある小さな植物に立てかかっていた」ということが「新事実」として語られるという流れの中で、それが2の説(フェンスへの立てかけ)を打ち消しうるほどに確かなものなのだろうか、という観点から検証しているもので、当然ですが、1の説を、はなから否定してかかるものではありません。
実は、網戸の状態については、まだ話していない本音的なものもあり、それは2017年に書いた「その14」の最後のほうで少し触れはしたのですが、今回、その点についても、最後に書いてみたいと思っています。