常陸国だいだらぼっち伝説・その4(仮題)水戸ダイダラボウ | 雑感

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ダイダラボッチ_黒部ダム



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既存の山を崩し、あるいは新たな山や河川、


湖沼を創造したという逸話の多いだいだらぼっち。


土地の造形・造成がその本職だとすれば、


大手デベロッパーやゼネコン、与党の先生方こそが


現代のだいだらぼっち、ということになるのだろうか。


(写真は富山・黒部ダム)


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だいだらぼっちが山や川、


湖沼を造ったという逸話はもちろん常陸国にもあり、


伝承によると、だいだらぼっち---常陸国では”ダイダラボウ”---が


現在の水戸市大足町(みとしおおだらちょう)---に住んでいたときのこと、


ダイダラボウ_千波湖3

(画像左側、のあたりが水戸市大足町。画像右下の大きな湖が涸沼、別名”ツチノコ沼”)


村の南側にあった高い山が日当たりの妨げとなり、


村はよその半分くらいしか作物がとれず、貧しいままであったと。


「この山がなかったらなあ・・・」


村人たちがそう嘆いていたところ、


皆の役に立ちたいと思っていたダイダラボウが


その高い山を北のほうへ移してしまったため、


村は日当たりがよくなり、作物がよくとれるようになったと。


ちなみに、そのとき北のほうへ移した山が、


いまの水戸市と笠間市、城里町との境にある朝房山だとのこと。


ところが困ったことに、ダイダラボウが山を動かすため土を掘った跡に


大きな水たまりができてしまい、雨が降るとその水たまりが溢れ、


村が水びたしになるようになってしまったと。


そこでダイダラボウは、その水たまりからの排水をよくするため、


指で大地を割いて川を造り、その下方に沼を一つ造ったらしいのですが、


その沼が、いまの水戸市にある千波湖であると。


この千波湖のほとりで、昭和33年(1958)、


コアな(事件)マニアなら知らない者はない、


有名なバラバラ殺人事件が起きたわけです。


ダイダラボウ_千波湖2

(千波湖、2011年撮影。ストリートビューより)


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いちおう、事件について簡単に触れてみると、


昭和33年1月13日午後3時半頃、千波湖のほとりで


人間の左右の指2本、鼻、陰茎1個が入ったオイル缶が発見され、


翌日には 、オイル缶のあった反対側の湖畔の笹藪で、


全身に硫酸がかけられ、特に顔面と指先が焼けただれた裸の遺体が発見され、


先の指や鼻などバラバラ部分と、この焼けただれた遺体とが完全一致した、とういもので、


「千波湖」「事件」でググっていただくと、詳しいサイトがいくつか出るので、


関心のある方は、そちらで調べてみていただければと思うのですが、


興味深いことに、そのバラバラ遺体が発見された千波湖を造ったといわれる


だいだらぼっち自身が、かつて、バラバラ殺人事件の被害者となった・・・


というのが、水木しげる先生による設定であり、


ゲゲゲの鬼太郎・漫画原作版やテレビアニメ版によると、


だいだらぼっちは、そのあまりの強さゆえに


それを妬む者の悪だくみによって、バラバラに分解され


およそ千年の間、土中の岩屋に封じられてしまったと。


ダイダラボッチ

(かつて、だいだらぼっちもバラバラにされ土中に埋められたという)


物語の中では、


だいだらぼっちの復活をもくろむ謎の黒い6人衆が、


福島県・猪苗代湖畔を皮切りとして(アニメ版の設定)


日本各地の地面に巨大な鍵を差し入れていき、


ダイダラボッチ


それにより、封印が解かれると同時に


地中から巨大な人体のパーツが轟音とともに姿を現し、


ダイダラボッチ

(福島県からは目玉が出現)


ダイダラボッチ
(秩父の山奥から鼻、箱根の山から口、名古屋から足、大阪から胴体、九州から手がそれぞれ出現)


やがて、それらのパーツが九州の山岳地帯で一つとなり、


伝説の大巨人だいだらぼっちが復活して


自分を封じていた恨みのある日本列島を、


南の端---漫画・アニメでは鹿児島県---から食べ始めるのでした。


ダイダラボッチ

(復活早々鹿児島県を平らげ、明日の夕食は宮崎県になろうとしていた)


政府はアメリカに救援を要請するも・・・


ダイダラボッチ

(トランプ・・・)


水木先生くらいになると


来るべき未来を感知する能力というか、


何かしらの超常的なセンスが身に付いてくるものなのでしょうか、


上のストーリーは、あくまで漫画やアニメの話であり、


当然それは、非現実的であったり、大げさだったりはするものの、


中には、ここ最近の世相も相まって、妙なリアリティが感じられる部分もあり、


思わずドキリとさせられるものがある・・・


などと思ったりもするのですが、どんなもんでしょうか。