コロナでの４年間、家の中で過ごすことが多くなり、TVは其の中でも観る時間が長かったのですが、 ニュースはネットが一番早くて、TVは其の後をフォローしている感じでした。
しかし、他の番組は どうも出演者は知らない人ばかりですし、アナウンサーも勿論、コメンタイターと呼ばれる人々も、あれれ？この方、こんな仕事の方だった？と思い様な事も多く、番組も内容がどうもついて行けない番組ばかりです。
でも最近、良いチャンネルをみつけました。それがＮＨＫのＥチャンネル、昔、教育テレビと言われていた、高校野球の中継などがあって居たチャンネル、今はＭＬＢの野球中継などあっている局です。
数日前の夕方、何か面白い物はないか？と探しておりましたら、この番組、歌舞伎の菊五郎さんのインタビュー番組にであいました。
私は東京生まれですが、九州育ちですから若い頃は歌舞伎は殆ど見たことはありませんが、米国に半世紀住んで、幸いな事に都市部でしたし、８０年代には文化庁から派遣されたり、歌舞伎の一行様が、次々に公演がありました。
仲良くしてくれていたジェニーさんの卒業された大学に歌舞伎研究で有名な、詳しい米国人の教授が居られたそうで、彼女が日本からの 歌舞伎公演のニュースを素早く、聞いてきて、切符手配など一緒にして 随分あちこちに歌舞伎の公演には必ず行って居りました。 米国人で歌舞伎ファンは多いのです。
アメリカ人にとって、日本で言う事の艶とか色気は総て【セクシー！】と感じるようです。しかもそれは、男優さんや男性に女性が 《素敵》と感じるという、最上の褒め言葉なのです。
海外にて上演される題目は日本人以外にも判り易い物で、勿論ステージの上に翻訳の言葉がテロップとして出されて、ステージはみたいし、台詞も上の方にを読まなければいけないで 忙しい事、現在日本では、イヤーホーンで翻訳や説明があるのですが、海外公演にはそれは無くて、矢張り眼で楽しめる踊り中心だったり、動きの多い演目だったり、 演目は随分、昔の事で詳しくは忘れています。
これ以下の写真は ２００９年に イギリスのロンドン、バービカンシアターでの公演の写真です。
シェークスピアの恋愛喜劇を歌舞伎風にアレンジされた【NINAGＡＷＡ歌舞伎】が蜷川氏により、理解しやすく、大変面白い物として大成功を収めたのです。
菊五郎氏は歌舞伎の世界だけでなく、TVドラマにも出られて、芸の幅を広げ、より多くのファンをお持ちの当代唯一の役者さんです。世話物の楽しみ方や先輩、後輩の役者さんへの芸の引継ぎの指導のお話等、 其れは聞き甲斐のある、面白い、興味ある番組でした。 日本に帰国した後、九州に歌舞伎が掛かれば、出来るだけ出かけるようにしております。江戸時代に逆戻りしたような雰囲気の舞台は夢の世界です。素晴らしいステージ芸術だと思います。
歌舞伎は昔からある伝統を重んじる舞台芸術ですが、と同時に新しい物も取り入れて、其の時代、時代に合った物語なども取り上げて歌舞伎風のアレンジをしてステージを作り上げる舞台芸術なのです。
西洋には日本の歌舞伎に匹敵するのは（オペラ）ですが、此れも舞台装置や、解釈に現代風を加えて進化してステージが出来上がってきています。
歌舞伎も外国人に理解できるように、こんな派手なステージにもなって居ます。 しかし、基礎だとか基本が大切だという事は強調されていました。何代も亘る所作のやり方や伝統的な手法は変わらず引き継がれているようです。
言葉は、直接理解できなくても、人の生き方や、風俗習慣の元になっているお話の素晴らしさ、そしてお囃子や、周り舞台の楽しさなど、 人生を豊かにしてくれる要素があるのではないでしょうか？
スタンディングオーベンションは最近、日本でも見られるようになりました。 感激するほどの素晴らしいステージには其れなりのん賞賛の拍手がふさわしいのでしょうね。
番組の最期の質問だけ覚えています。 司会者が【歌舞伎の将来は如何あるべきとお考えでしょうか？】と言われたのに対し
菊五郎氏は、【その時代その時代の役者さん達が、時代に合わせて最大の努力と知恵を絞ってステージをお作りになれば良い事で、私が口を挟むことではない】という風におっしゃったのを、素晴らしいと感じました。
どうぞ何時までもお元気で、ステージを続けてくださいますように念じております。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
お知らせ
スマホで写真をいれまして、保存して、PCにてブログを仕上げておりましたが、スマホからアメブロに入れなくなっております。
IDを入れておりますが、どうしても入れません。ID変更の手続きをしようとしましても赤い枠が出てきまして、今までのやり方ではログインできません。 従って数日、 新しくブログが書けない状態が続いております。 観に来て下さる皆さま、ごめんなさい。
Madrana3 REI