永住帰国して、日本では新しい発見もいろいろあります。若い頃の私の視野が狭かったせいもあるでしょうし、情報が一杯の現代社会のお陰でもあるのでしょう。日本だけなく、世界の物が通販というシステムで手に入るようになり、日本の食生活も世界が広がったようです。

 

関西からのお土産に【大徳寺納豆】と言うのを頂きました。

聞き慣れない品ですし、何故一個だけ?と思いましたが、中に入って居たしおりを読みまして、納得しました。

 

 
奈良時代、中国から伝えられた【唐納豆】は宮中でも作られ、後に禅の教えと共に 大徳寺住職であった一休宗純が、その製法を伝えたとされているそうです。
禅僧の貴重なタンパク源として日常の食事に用いた保存食であり、喜捨をしてくれた檀信徒のお礼として返されるお寺の贈り物でもあったようです。
 
作り方は大豆に〈はったい粉〉をまぶして発酵後、塩水に浸し、真夏の炎天下に、日に何度もかき混ぜ干し上げる重労働は禅僧の作務として、『無心』を体得する修行の一つでもあり、京の酷暑の産物だったようです。
 

 

 

この大徳寺納豆の酸味と旨味と塾れた塩味は独特の深い味わいをもたらし、比類なき禅の味 として京都を訪ねる食通の方々にひろく愛されているそうです。【常温で一年以上保存できる】

 

大徳寺納豆の発酵食品特有の風味を、梅干しなどと同じように

あったかい白いご飯に、深いコクと少しの酸味のある塩味が、白飯と相性ぴったりです。お茶漬け、お粥にも良く合います。

 

お勧めとしてパンフレットには

1.細かく刻んで、茹で卵や昆布〆に添えたり、チーズと共に

2.禅野菜デイップソース

3.葱炒飯に

4.麻婆豆腐に

 

 

さらに

5.甘味の後のお口直しに
とお勧めしてありました。 

 

 

 

そして普通の納豆とは違う味を試してみました。のが下の写真です。

 

【ありがたーい味】と言うのが初めて口にした私の感想です。

真っ黒なので、ええって思いましたが、嫌みの無い塩味で、梅干しの古漬けの味に似ているようですし、尚、奥深い味です。

 

此れならお粥も1-2杯は食べられそうです。

はったい粉とは大麦の粉だそうです。 大豆にはったい粉に塩、種麹 のみの自然食品だけで作られた【大徳寺納豆】は 日本の

言うなれば 【***食品遺産***】(という遺産があるかどうかは存じませんが) に指定しても良い物ではないかと思ったほどです。

 

 
飽食の世の中ですが、貴重な日本の食品に出会いました。
 
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