昭和と聞いて思い浮かぶのは？

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昭和天皇が崩御される前は毎日毎日、新聞に昭和天皇の病状がデカデカと書かれていたのを思い出すなぁ。

「下血された」

とかね。

そして

平成元年１月８日は、昭和６４年１月８日に当たる。

だから１月７日までが昭和。

崩御される前日。

２０歳だった私は学生で、和菓子屋さんでバイトしていた。

製品に貼るシールの製造年月日スタンプ押しをしていた。

まさか崩御されるなんて思わなかったから、たーくさん『昭和６４年１月８日』付けのスタンプを押していたのが無駄になった。

そんな昭和最後の思い出。

昭和もなくなり、その和菓子屋さんもなくなった。

和菓子屋さんは『宝来堂』という名前で、本店のある場所に工場も裏にあり、私は主に工場勤務だったが、時には本店や『蓬莱店』という新しくてきれいなお店に呼ばれることもあった。

工場はひとりだけ若い女性社員さんがいたけど、他はおばさま方。

蓬莱店の時は優しくて明るいお姉さんが先輩で嬉しかった。

しかも店内でケーキとお茶を注文できるカフェもあった。

あと、駅前の東武ストアというスーパーにもお店があり、高速道路の三芳上り下りパーキングにもお店を出していて儲かっていた。

が、ある日。

宝来堂のすごーくパワハラな社長、その一家が夜逃げした。

何もかもほったらかしにして。

私がしょっちゅうベルトコンベアで作っていた蒸しパン、当時彼氏として付き合っていた旦那の家に遊びに行くときによくお土産に持っていったなあ。

でも、なくなっちゃったんだよなあ。

あら、おセンチになっちゃった。

お母さん、その蒸しパンは美味しかったの？

もちろん、それは三芳上り下り店の目玉商品だったのよ。

だからお母さん、いっつもその梱包作業ばかりしていたんだよ。