国家試験が終わりました。
仕事は相変わらず忙しいのですが、精神的に解き放たれたある日、ぽっかりと仕事が入らない日がみつかったので、思い切って休んで旅に出ることにしました。
車でひとりドライブなんて、30年ぶり?
目的は、雪見風呂。初めての那須へ、一般道だけで向かいます。
雪が少ないのはここも同じらしく、山をひたすら上ります。
「殺生岩」
硫黄の香りに満たされて、長くはいられない場所です。
千体地蔵は、京都の三十三間堂とは違う、未知の力を感じます。
山を登り、たまたま出会った「北温泉」
旅館は駐車場から400mの比較的急な雪道を降りないと行けない。
布製の上履きのような靴しか履いていなかったのですが、旅館へ向かいました。
下り坂はトレイルランの経験が生きて、転ぶことなく進めました。
みえてきたのが、江戸時代から続く荘厳な建物。
後で知ったところでは、映画「テルマエ・ロマエ」で、上戸彩演じるヒロインの実家の舞台だったそうで、写真の右側の温泉プールをはじめ、フロント(超レトロ!)、天狗の湯(ちょっとビビる)が頻繁に映画に出ていました。
まさに目的の雪見風呂がここにありました。
あまりにもアクセスが悪く、平日なこともあり、旅館は貸し切り状態でした。
日帰り温泉の入浴券(700円)で、天狗の湯と露天風呂を満喫しました。
風呂あがりにフロントで一服しようとすると、一人のおじいさんが大きな荷物を背負ってやってきました。
耳が遠く、一方的に話をしようとするので最初は何を言っているのかわからず、女将さんは私に助けを求めようとしています。
こんな山奥まで、険しい雪道を歩いてきただけに、さすがの女将さんも驚き、不審者か認知症ではないか、と探りながら、一緒に話を聞いてみました。
88歳。どうやら認知症はなさそうです。
妻に告げて二日前に埼玉の自宅を出て、日光滞在を経て新幹線で那須塩原で降り、タクシーで駐車場まで行き、歩いてここまできたそうです。60年前に妻と登山の途中で泊まったこの宿が忘れられない一念で、ここへ泊りに来たとか。
このおじいさんの元気さ、行動力に驚くが、思い出を再確認する旅もあることも知りました。
女将さんに聞くと、江戸時代から続くこの旅館には、同じように再び訪れる客が少なくないとか。
この旅館の風情をみると、分かるような気がします。





