私は二十数年間転勤族でした。

 

転勤が決まった瞬間から超多忙な日々が続きます。公私ともにどれだけ大変だったか。

 

「カーテン?それどころではない!」でした。

 

やっと引っ越し完了。荷ほどきをしている間に気がつけば外は真っ暗。ということは部屋は外から丸見え。

とりあえずスーツやコートをカーテンレールに吊り下げ、足りない部分に段ボールを積み上げなんとかプライバシー確保。

 

窓周り商品のメーカー営業マンにしてこれです。自社商品なら普通の人より有利に手に入るのですが、なにせ納期が掛かるので引っ越しには間に合いません。

 

窓のサイズが「掃き出しならこのサイズ、腰窓はこう」と決まっていればとつくずく思います。同意してくれる人はたくさんいるでしょう。

 

  窓のサイズ

 

サッシには驚くほどの種類があり、サイズ展開もさらに多いのが現実です。

 

幅サイズ

 

何故そうなるか?の一つの理由は「東日本と西日本では畳のサイズが違うということがあります。

 

東日本の畳は「江戸間サイズ」と言われ西日本の「京間サイズ」と比べて、1割弱小さくなります。

その分部屋は狭くなり、柱の間隔も狭くなります。そのような家の規格によりサッシも小さくなります。

 

東日本のカーテン屋さんはカーテンレールの在庫を 1.82m、2.73m、3.64m の定尺で置きますが

西日本の          〃         2m、3m、4m     と置きます。

よせば良いのに集合住宅では「団地サイズ」という、より小さな規格もあります。

 

丈サイズ

 

幅だけでなく丈にも様々なサイズがあります。(増えてきました)

 

今まではアパートや団地などでは、カーテンレールは窓枠に取り付けるものでした。丈178㎝で丁度というケースの多くはその為です。

 

しかし最近は、一般住宅同様に、窓枠上の壁にカーテンレールを付けるケースが増えてきました。(サッシのサイズは同じでも)

そうなると 200㎝ かそれ以上の丈が必要になります。(掃き出し窓の場合)

 

もし「オーダーカーテン」を作ったとしても、次の転居先でジャストサイズである可能性はゼロではないにしても、かなり低いでしょう。(幅や丈を理想のサイズにすればするほど)

 

ただでさえ出費がかさむタイミングです。

安ければ安いほど良いと考えるのは当然で、どこまで妥協できるかが判断の基準になるのではないでしょうか。

 

  既製カーテンを購入

 

たとえ賃貸の一時的な住まいであっても、窓にピッタリサイズのカーテンで暮らしたいと思うのは当然です。

オーダーカーテンにすればそれはかなうのですが、オーダーと既製の価格差は、検討する気にもならないほどのものがあります。

カーテンの価格に関しては次回以降、何度かに分けてじっくり考えていこうと思っています。

 

独身なので家では寝るだけ。シャッターが付いているから何もいらないという選択肢もあるでしょう。

カーテンを掛けるにしてもシングルで十分。薄手のドレープか厚手のレースであれば問題なしということもあるでしょう。

 

目的・ニーズに応じて選べば良いのですが、問題はサイズです。

 

既製カーテンは店舗によって在庫点数が違います。たとえ大型店であっても生地の点数は多いけれど、サイズ展開は限られると言うケースが多いはずです。

 

幅に関しては、ほとんど片開き1枚 100㎝ です。一間窓の幅が 160㎝~200㎝ 前後が多いためで、原反が150㎝巾の生地を使って、1.5倍ヒダのカーテンをロス無く作るとそうなります。

メーカー側の都合で 100㎝ より大きい次のサイズは150㎝になります。

腰高窓ではこのサイズが問題です。

幅が1間までないサイズがほとんどで、100㎝を2枚使うと開けても開口部がいくらもなく、150㎝を1枚買うと片開きになります。

 

丈に関しては幅よりは選択肢が多く、掃き出し窓では 178㎝ や 200㎝、220㎝ などある程度選べます。

腰高窓の丈に関してはシビアなサイズにする必要はありません。規格のサイズで特に問題は無いでしょう。

 

丈は幅より選択肢が多いとはいえ、掃き出し窓の床との隙間が 20㎝ 刻みがどうか?ともいえます。

 

それでも「既製カーテンでいいや」と買いに行ったら引っ越しシーズンで、気に入った生地は在庫切れ、サイズも欠品で踏んだり蹴ったりとの話は、転勤族愚痴のあるあるです。

 

  サイズ問題を克服

 

カーテンの幅が窓より大きい場合は、妥協すれば使えます。

 

窓より小さい場合でも、数㎝程度であれば、カーテンの両サイドをレールのキャップストップに掛けずに、キャップに近いランナーに引っかけ、そのランナーの(レール両側の溝部分)にテープ等を張り、動かないように固定すればOKです。(中間ストップという部品もあります)

 

丈に関してはいくつかの方法があります。

カーテンレールが枠上の壁に付いているなどでカーテンの丈が足りない場合は、窓枠の内側にテンションポールを取り付け、そのリングランナーにカーテンを掛けるという手もあります。(テンション式カーテンレールもあります)

 

多少手間は掛かりますし、効果も数㎝ですが、裾の折り返しをほどいて、縫製用テープで丈伸ばしするという手もあります。

 

ブレイクスタイル

 

転居の都度、丈の調整をすることは面倒ですので、一挙に解決する方法が一つだけあります。

 

一般的な賃貸ではほとんど無いサイズの、丈220㎝程度のカーテンを購入して掃き出し窓に取り付けます。

 

丈が足りない状態に名前はありません。(ツンツルテン?)しかし丈が長く床で余っている場合は「ブレイクスタイル」という立派な名前があります。(ブログのカーテン選びを始める前にを参照してください)

ピンと来ないかもしれませんが、カーテンメーカーカタログでは、高級生地の事例写真でごく普通に見られます。

掃き出し窓では万能です。

 

もちろん裾が汚れる、掃除機が吸い込む、カーテンを踏む、ルンバが困るなどデメリットはいくらでもあります。

 

しかし持ち物を最低限にしようと日頃努力してても、使えるかもしれないからと、捨てずに保管していたカーテンが使い物にならなかった時の空しさ。

引っ越しのたびに処分する後ろめたさ・悔しさを経験していれば、使い回しが出来る事のありがたさは理解できるはずです。

 

ブレイクスタイルがどうしてもいやな場合は、裾上げテープで折り返して使うことも出来ます。

見た目はゴワゴワになりますが、アイロンを使えば(生地によっては不可)多少はドレープが出来ますし、やわらかい生地であれば妥協はできると思います。

 

  カーテン以外のアイテム

 

カーテンの代わりにメカ物を使うと言う選択肢もあります。

 

私はあちらこちらで横型ブラインドを使ってきました。

勤める会社の製品だという事が大きかったのですが、その機能がニーズにマッチしていたということも理由でした。

 

余談ですが、Wレールの外側にブラインド、部屋内側にレースカーテンを掛けたことがあります。

窓を開けた際に風でレースカーテンがそよぐさまは、涼しげでこれ以上無いほどの絵になります。

 

ブラインドの良い点

 

1. 採光が調整できて、明るくも暗くも出来る点。もちろんプライバシー確保も完璧です。

2. 色やスラット幅などの品揃えが豊富で、部屋の雰囲気をコントロール出来る点。

3. 他のメカ物と比べて、価格がほどほどで修理や部品交換することにより永く使える点。(自分で修理が出来るので)

4.風の強い日以外は窓を開けて換気が出来、プライバシーを守りつつ快適に使える点。

5.大きく作れば、転居先でサイズ違いの窓にも対応しやすい点。

 

5 のサイズの件ですが、幅や丈を窓より長い物を買うということです。

ブラインドをはじめとした昇降式のメカ物は、丈を長くしても裾部分にたまりができるだけで、長い分には途中でストップをかければ良いのでさほど気にならないと思います。

特にロールスクリーンの場合は、長い分は上部に巻き取られたままですからまったく問題はありません。

 

私が今住んでいる部屋の掃き出し窓には、訳あってツインのローマンシェードが付いています。

 

幅はレールより20㎝ほど長く(カーテンレールに付けてます)丈も20㎝以上長いのですが、まったく問題はありません。

むしろ床に付いているおかげで、換気の為に少し窓を開けていても少々の風にはあおられません。

 

カーテンレールにメカ物を取り付ける

 

賃貸ですから勝手に穴を開けるわけにはいきません。

 

カーテンレールにブラインド等を付ける場合「カーテンレール取り付け金具」を使います。

ホームセンターなどのカーテン売り場で 100円/2個 位で売っています。ブラインドのサイズによっては 3~4個必要になります。

まず両サイドのキャップストップを外します。ランナー、マグネットランナーを抜きレールのみの状態にします。

取り付け金具にブラインドのブラケットをセットして、レールの左右どちらかからスライドさせて、位置を決めたら固定します。

必要な道具はプラスのドライバーだけです。

 

外したキャップなどの部品は退去の時に必要ですので、無くさないように保管します。

 

  メカ物の注意点

 

カーテンとメカ物を比較した場合、最大の違いは「カーテンは壊れないけどメカ物は壊れる」ということです。

 

寿命や修理、応急処置などに関してはいずれ詳しく紹介しようと考えています。

 

一ついえることは、もし修理をメーカーに依頼したらその費用は、「最低でも一式2万円前後」必要です。

しかも既製品のメカ物の場合であれば、輸入品は当然として、国産であっても諸般の事情で、ほとんど修理が不可能です。

 

そう考えれば木製ブラインドなどの高額商品を除き、低価格のメカ物は「使い捨てになる」ということです。

 

商品によって、サイズ・使用環境・使用頻度・扱い方など色々な要素で寿命は決まりますが、転居して使い回しをする前に壊れてしまう可能性があるという覚悟は必要です。

 

  あればいいなカーテン

 

あくまで転勤族など転居を繰り返す人を対象に考えた、簡易型既製カーテン という前提で理解してください。

 

1.5m巾の生地を使い、フラットカーテン(これもカーテン選びを始める前にを参照してください)を作ります。

 

上部折り返しには芯地を入れずギャザーテープを縫い付けます。

 

通常ギャザーテープを使う場合は、カーテンにせよシェードにせよ生地の使用量を2.5倍から3倍にします。

 

ギャザーの紐を引っ張るだけの簡単操作で、1倍から好きな倍率にして幅寸法を自由に調整するということです。

 

サイドはシングルで折り返しを作り、裾は切りっぱなしでOK。

 

紐を引っ張らずそのまま使用する場合は生地は平面になり、ヒダなしのプレーンシェードのようです。

 

通常のカーテンよりたまりは大きくなりますし、綺麗なドレープも出来ません。

開閉の滑りも悪くなりますが、70㎝位から150㎝弱程度まで自由に幅寸法の調整ができます。

 

丈に関しては掃き出し用に220㎝位と腰窓用に170㎝位の、2種類でいいでしょう。

 

窓サイズに合わせて裾上げテープで止め、面倒でもアイロンを掛ければ見栄えもまずまずです。(アイロンは生地の表示に注意)

 

綿やリネンなどの天然素材であれば、規則正しいプリーツでなくとも自然なウェーブが楽しめますし、何より洗濯でいくら縮んでも大丈夫です。

 

器用な人であれば、自作できるのでは、と思いますがどうでしょう?

 

 

 

次回は「カーテンの価格」について考えてみます。