患者の死に臨んで、再々就職。 | 狂気と正気の狭間

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『yahoo!ブログ』にて活動して来ましたが、突然の〝サービス終了〟と言うテロに遭い、止む無く移転して来ました。

今朝(17日[木])、1人の患者が亡くなった。

突然の事だ。

発見された時には既に呼吸が停止ていた様で、蘇生措置に病棟内では蜂の巣を突いた様な騒ぎだった。

私も心臓マッサージに駆り出された。

疑問に思う事が有る。

このフロアにはAEDが設置されているのだが、それを使用しなかった事だ。

あれは〝素人〟が使用する機器で、〝プロ〟にはそれなりの手法が有り、〝プライド〟が許さないと言う事だろうか?

死因は不明だ。

死亡届には何等かを記入しなくてはならないが、私達には情報が伝わって来ていない。

発見時、朝食の直後だったので、何か食べ物を喉に詰まらせての窒息死ではと推測している。

果たして、誰かが責任追及される様な事は有るのだろうか?

 

今の職に就いてそろそろ1年になるが、それ以来、この度の様な今際の際に遭遇したのは初めてだ。

不思議と、驚きはしたが、気分的には特段これと言って感情は湧かなかった。

まぁ、この患者、これ迄に食事介助や入浴介助をして来たが、所詮は他人。

悲しいとか気の毒とか言った、そう言う感情は無かった。

周りの看護師や同職の先輩もそう言った感じだった。

もう慣れっこなのか、普段通りに淡々と業務を執り行っていた。

過去にも患者が亡くなった事例が無い訳では無い。

私が入職以来、覚えているだけでも4件は有る。

ただ、これ迄は出勤してから「〇〇さんが昨晩亡くなった。」と言った様な感じだった。

 

言い忘れたが、私の所属する部署は〝リハビリテーション病棟〟だ。

そこに預けた家族が亡くなったと、突然連絡を受けた家族は、一体どう受け止めるだろう?

医療業界に初めて足を踏み入れ、未だ1年未満の私の拙い知識で言わせて貰えば、リハビリテーション病棟とは、損なわれた機能を回復して元気に退院して行くと言う印象なのだが・・・。

そうは言ってみた物の、実情は〝入院期限付きの療養病棟〟だ。

殆んどが老人で、リハビリしても意味の無さそうな、次の行き場所の空きを待っている患者ばかりと言っても過言では無い。

特に痴呆気味の患者が多い!

勿論、本来の目的で入院している若い患者も居ない訳では無いが、本の一握り。

要は、ベッドを開けさせない為に、何でも受け入れていると言う事だ。

 

全く、出勤早々慌ただしい思いをした。