『JOKER』 | 狂気と正気の狭間

狂気と正気の狭間

『yahoo!ブログ』にて活動して来ましたが、突然の〝サービス終了〟と言うテロに遭い、止む無く移転して来ました。


鑑賞日時:令和元年[2019年]10月4日[金]/9:15~11:25
映画館名:TOHOシネマズ 柏/SCREEN9
座席番号:J-10

映画館公開日:令和元年[2019年]10月 4日[金]
地上波初放送:
 

「どんな時も笑顔で人々を楽しませなさい。」と言う母の言葉を胸にコメディアンを夢見る、孤独だが心優しいアーサー。
都会の片隅でピエロメイクの大道芸人をしながら母を助け、同じアパートに住むソフィーに秘かな好意を抱いている。
笑いのある人生は素晴らしいと信じ、ドン底から抜け出そうと踠くアーサーは何故、狂気溢れる〝悪のカリスマ〟ジョーカーに変貌したのか?
 切なくも衝撃の真実が明かされる!

 監督 
トッド・フィリップス
 出演 
ホアキン・フェニックス(アーサー・フレック/ジョーカー)
ロバート・デ・ニーロ(マレー・フランクリン)
ザジー・ビーツ(ソフィー・デュモンド)
フランセス・コンロイ(ペニー・フレック)
 
 この先ネタバレの可能性有り 
 
【2D版/字幕版/R-15+指定】
 
ロードショー公開初日&初回上映回を鑑賞。
 
平日の午前中の早い時間帯と言う事で、客入りは余り芳しくは無かった。
立地的に、TOHOシネマズ 柏は〝週末にファミリー層をターゲット〟にしていると思われる。
都心に在る映画館と異なり、〝仕事帰りにレイトショーを鑑賞〟と言う客層をターゲットとはしていないのだろう。
R-15+指定にする程の作品かな?
殺人シーンが多いから?
 
今回利用した、TOHOシネマズ 柏は初めてでは無かったが、SCREEN9は初めてだった。
事前に映画館へ、スクリーンに対して〝センター&目線の高さ〟を問い合わせた。
J列10番がそうとの返答を得たが、実際に着席してみて、スクリーンに映し出されるTOHOシネマズのロゴ・マークが、〝目線の高さ〟が丁度で、〝センター感〟は〝CINEMAS〟の〝C〟がシートのヘッドレストに後頭部を着けて丁度正面だった。
ただ、通路を挟んで1列前のI列が、少々見上げる感じとはなるが、目線一杯にスクリーンが展開して迫力が有る気がした。
次回利用する機会が有れば試してみたいと思う。
 

 
===== ストーリー =====
何の変哲も無い心優しい男が、悪のカリスマ〝ジョーカー〟へと変貌して行く様を丁寧に描いている。
ただ、どう言ったタイミングで、どの様な切っ掛けで、主人公がジョーカーへと変貌したのかはハッキリしない。
それ故に、何処から何処迄が〝ジョーカー前〟で〝ジョーカー後〟なのかが判断出来ず、フラストレーションを覚えるかも。
===== 設定 =====
散々描き尽くされている〝ジョーカー〟なのでネタ切れ?
その〝ビフォアー〟に戻るのは、少々安直な発想と言う感は否めない。
先人の苦労や努力を否定し、踏み躙る結果となり兼ねない危険性を含む。
これ迄公開されて来た、『バットマン』作品に登場するジョーカーとは異なる、『これが、あのジョーカーになるの?』と言う疑問符を抱いてしまった。
ジョーカーへと変貌した、確固たるタイミングが判別し兼ねるので、その為に〝ジョーカー以前〟の部分が長く感じ、結果的に〝ジョーカー化〟した部分が物足り無く感じた。
===== キャラクター =====
何と無く、突出して目立つキャラクターは居ない。
 
ブルース・ウェインの両親を殺したの、過去作品ではジョーカー(厳密にはなる前)じゃなかった?
大体、ゴッサムシティ中があんな事になっているのに、呑気に映画鑑賞なんぞに出掛けるから殺されるんだ。
 
ブルース・ウェインの執事であるアルフレッド・ペニーワース【ダグラス・ホッジ】は、流石に若いがマッチョな感じだったんだ!
ティム・バートン版のマイケル・ガフ氏やクリストファー・ノーラン版のマイケル・ケイン氏からは想像が付かない。
ご承知とは思うが、バットマンは登場しない!
===== キャスティング =====
ホアキン・フェニックス氏って、故リヴァー・フェニックス氏の実弟だったのか!
今作の映画館販売パンフレットを読んでいて初めて知った。
名前の知っている俳優は、ロバート・デ・ニーロ氏だけだった。
===== 映像 =====
全体的に暗い感じ。
ゴッサムシティの街並みが普通。
〝普通〟と言うのは、過去作品でのゴシック調の様な建物や街中至る所に立像とかが無い、一般的なアメリカの都会と言う感じ。
===== 音楽 =====
エンド・ロール前のチェロをメインと曲が印象深い。
作中のBGMは、何処と無く懐かしい感じの曲。
===== 期待感 =====
もう少し〝ジョーカー成分〟多目かと思っていたのだが。
ジョーカーとしての、エキセントリックな悪事の数々を期待していた。
===== 満足度 =====
深く静かに人の心が壊れている様を、淡々と描いている。
〝困った時の前日譚〟感は拭い切れなかった。
 
 
===== アクション =====
アーサーが襲われてボコボコにされるシーンが多い。
暴徒と化したゴッサムシティの不満分子。
暴動状態で、街中を暴れ回る。
===== SF =====
該当要素無し。
===== コメディ =====
該当要素無し。
===== ホラー =====
心が蝕まれ、徐々に壊れて悪のカリスマが誕生する様。
人を殺す度に、アーサーの中で何かが壊れて行く。
不満が限界に達した群集心理の恐ろしさ。
===== グロテスク =====
人を殺すシーン。
特に、ピエロ派遣会社の元同僚をハサミで刺し殺すシーンは!
===== サスペンス =====
アーサーの狂気が、静かに、しかし確実に進行して行く。
特に人を殺めた後は如実に。
ジョーカーをカリスマへと祭り上げる暴徒達。
街は無法地帯と化し、ゴッサムシティの行く末はどうなってしまうのか?
===== 謎解き =====
自分の出生には秘密が有ると、母親の入院していた病院へと調べに行くアーサー。
そこで驚愕の事実をしってしまう。
自分は養子で、突然笑いだしてしまう症状も母親の嘗ての交際相手の暴行による怪我が原因だった!
===== 不可思議 =====
該当要素無し。
===== ラヴ =====
同じアパートの同じフロアに住むソフィーに心を寄せるアーサー。
デート迄漕ぎ着けたかに思えたが、それは抗精神病薬の切れたアーサーの妄想だったらしい。(映画館販売パンフレットより。)
===== エロス =====
該当要素無し。
===== 悲劇 =====
全てが上手く行かないアーサーの人生。
実母と思っていた人が養母だった。
脳神経が損傷して極度の緊張状態に陥ると笑いだしてしまう症状は、その交際相手に負わされた頭の怪我が原因。
そりゃあ、夢も希望も無くしてグレちゃうよ。
===== 感動 =====
該当要素無し。
===== ドキュメンタリー =====
該当要素無し。
===== 歴史 =====
ジョーカーがジョーカーになる前の前日譚。