『レプリカズ』 | 狂気と正気の狭間

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『yahoo!ブログ』にて活動して来ましたが、突然の〝サービス終了〟と言うテロに遭い、止む無く移転して来ました。

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鑑賞日時:令和元年[2019年]年5月17日[金]/9:00~11:00
映画館名:TOHOシネマズ 流山おおたかの森/SCREEN4
座席番号:H-9

 

映画館公開日:令和元[2019]年 5月17日[金]
地上波初放送:令和 7[2025]年 5月 5日[月](4日[日]27:00~28:55)

 

神経科学者ウィリアム・フォスターは、人間の意識をコンピュータに移す研究に打ち込んでいた。
その実験が今にも成功しようとしていた時、突然の事故で家族4人が死亡。
悲しみに暮れるウィリアムは、タブーを犯す決断をする。
家族の身体をクローン化し、意識を移し替え、完璧なレプリカとして甦らせようと言うのだ。
その試みは無事に成功。
だが、ウィリアムは甦った家族の記憶の一部を改ざんしていた・・・。
家族と幸せな日々を送ろうとするウィリアム。
そこへ、研究を狙う政府組織が、サンプルとして家族を奪おうと襲い掛かって来る。
愛する家族の為、暴走した科学者の戦いが始まる・・・!
 
監督 ジェフリー・ナックマノフ
 
出演 キアヌ・リーブス(ウィリアム・フォスター)
 
トーマス・ミドルディッチ(エド)
 
ジョン・オーティス(ジョーンズ)
 
アリス・イブ(モナ・フォスター)
 
 
 
この先ネタバレの可能性有り
 
 
【字幕版/2D版】
ロードショー公開初日&初回上映回を鑑賞。

本作が〝令和最初〟の映画鑑賞作品だ。
平日とは言え、ロードショー公開初日にしては、客の入りがガラガラだった。
何と無く、アメリカ本国では公開後の評価が散々だったが、それ程酷いとは思わなかった。

今回訪れたTOHOシネマズ 流山おおたかの森のSCREEN4は初めてでは無かったので、過去のデータと照らし合わせて決定した。
スクリーンに映し出される〝◎TOHO CHINEMAS〟のロゴ・マークを基準にすると、目線の高さは丁度で、センター感は〝C〟が正面に来る感じだった。

 

 

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ストーリー
〝死者をクローンで甦らせる〟とか〝意識(記憶)を他へ移植する〟と言うテーマは、少々、映画界の近未来モノでは使い古された感は否めない。
最終的に〝組織〟に狙われるとかも。
まぁ、筋書が読み易かったから、気負い無く気楽に観ていられた。
設定
未だ成立していないテクノロジーが登場するのでジャンルはSF作品だが、舞台は近未来では無く現在。
死生観とか倫理観とかが問われているが、全体を貫いているのは家族への愛。
それ故に道を踏み外してしまった科学者の行動が〝暴走〟と評価される。

 

結局、ウィリアムの家族(レプリカ)を狙っていたジョーンズは、ウィリアムの意識を移植した〝人型ボディ〟に殺される。
しかし、死に際にウィリアムは、取引を持ち掛ける。
クローン体として蘇ったジョーンズは、〝人型ボディ〟のウィリアムと手を組んで、富豪相手のクローン技術を利用した〝若返り事業〟で、チャッカリと巨万の富を得る。
ウィリアムは、末娘もクローン体として再生させ、一家は幸せを取り戻す。
めでたしめでたし・・・、ってそれでイイのかっ!?

 

意識を移植する技術だけど、死者から記録媒体を経て、人工物の〝人型ボディ〟への移植だけは成功(結局は死者の自我が崩壊)したが、クローン体への移植も同一技術と言う事?
〝アルゴリズム〟って何だったんだろう?
〝クローン体生成〟も成功、それへの〝意識移植〟も完璧って、話しが上手過ぎる。
キャラクター
意識の抽出を終えた嫁と子供達の身体(遺体)を「〝始末〟しろ。」(字幕ではそうなっていた)と言い放ったウィリアムには共感出来ない!
しかも、エドにさせる何て。
クローン体を生成する装置が3個しか無く、家族全員を再生させる事が出来ない!
誰か一人を見捨てる苦渋の選択を〝クジ引き〟で決めるとは!
名前を書いたメモをサラダボールに入れて引く。
それもエドにやらせようとしたが、流石にエドも拒否した。
結局、末娘を〝再生〟させる事が出来ず、存在の事実を隠蔽する為に家中の彼女の思い出の品(存在した証拠)を躊躇無くゴミ箱に放り込む様にも共感出来ないな。
日本人とアメリカ人の死生観の違いで片付けられる?

 

ウィリアムは、モナに事の事実がバレたの迂闊過ぎだろう!
モナはモナで、自分がクローン体である事実を受け入れるの柔軟過ぎ。

 

エドは本当に気の毒な人。
ウィリアムの〝暴走〟に巻き込まれて、ヤバイ事に協力させられた挙句、最後にはジョーンズに殺されてしまうのだから。
ジョーンズに唆されて協力し、モナ(レプリカ)からは〝裏切り者〟呼ばわりされるは・・・。

 

意識を移植する先に用いられる〝人型ボディ〟も、何処かで見た様なデザインはご愛敬?
ウィリアムの意識を移植したそれは、ラストに「ここは俺に任せて先に行けっ!」的な発言で、男前度アップ!
キャスティング
キアヌ・リーブス氏が出演(主演・端役を含む)する映画を初めて観た!
以外にも、これ迄一度も無かったとは!
こう言っては変かも知れないが、彼は〝困った顔〟がとても良く似合うと思う。

 

他の俳優は知らない。
映像
ある意味、映像を一番期待していたかも知れない!
ウィリアムが〝ヘッド・ギア〟を被り、目の前に拡張空間が現れ、それをタッチ・パネルの様に操作するシーンは期待通り。

 

クライマックスで、ウィリアムの意識を移植された〝人型ボディ〟が暴れるシーンは、違うんだろうけど〝ストップモーション・アニメーション〟ぽかった。
少々チープな感じがした。
『ロボコップ』(1987年)を彷彿とさせる。

 

夜だったり、研究室や地下室のシーンが多かったせいか、全体的に暗い印象。
音楽
エンド・ロール前の主題曲(?)はカッコ良かった。
アーティストは知らないけど。
エンド・ロール中の曲も良かったが、何処と無く『メン・イン・ブラック』っぽい箇所が感じられた気が・・・。
期待感
〝近未来モノ〟と言う大好き好きなジャンルだし、主演がキアヌ・リーブスとなると期待感も高まると言う物。
反面、〝クローン〟や〝意識の移植〟等、テーマは〝手垢塗れ〟のそれなので、〝陳腐な科学モノ〟になりはしないかとの不安も有った。
正直言うと、本の少しだけ後者の方が上回っていた。
満足度
まぁ、若干のご都合主義的な感は否めないが、全体的な流れは軽快で良かったのでは。
余り期待はしていなかった分、良い意味で裏切られた感じ。

 

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アクション
ウィリアムが家族を失うシーン。
豪雨の中、対向車のトラックとぶつかるのかと思いきや、それをやり過ごしぃ~の、倒木を避け様として崖下の川へ車ごとダイブ!

 

ジョーンズの追ってから逃れる為のカーチェイス。
最終決戦は、ウィリアムの意識を移植した〝人型ボディ〟が追ってを蹴散らし、ジョーンズを倒す。
SF
クローンや意識の移植と言ったテクノロジーは超現実的。
時代背景は現在。
コメディ
該当要素無し。
ホラー
そう簡単にクローン体を生成し、意識迄移植出来たら、一人の人間が永遠に生き続けられるのでは?
それが可能なのは、巨万の富を所有する富豪のみ。
生命の価値にも格差?
グロテスク
ウィリアムが自分の意識を記録媒体にコピーする為に〝探針〟を自らの目頭に突き刺す!
麻酔ナッスィング!

 

意識移植の被検体は、戦死した兵士。
研究所に遺体が搬入されて来る。
サスペンス
意識抽出を成功させるには時間との闘い。
やはり、被検体(遺体)はフレッシュな方が良いのでしょう。
クローン体生成にも厳正な数値管理が必要。

 

モナと子供達が、職場や学校を休んでいる事へのアリバイ工作に翻弄されるウィリアム。
其々のパソコンやスマートフォンを一度に難題も操作しなくては!

 

ウィリアムの家族の正体をしったジョーンズの魔の手が忍び寄る。
謎解き
クローン体生成は上手く行った。
残る課題は、移植した意識をどう定着させるか。
その答えは〝生身の身体〟か否か。
不可思議
該当要素無し。
ラヴ
該当要素無し。
エロス
該当要素無し。
悲劇
家族を一度に全員失ってしまったウィリアム。
蘇らせるに当たり、誰か一人だけ見捨てなくてはならない苦渋の選択。
感動
全ての行動は、家族を愛するが故。
まぁ、それが許されるか否かは別として・・・。
ドキュメンタリー
該当要素無し。
歴史
該当要素無し。