『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』 | 狂気と正気の狭間

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『yahoo!ブログ』にて活動して来ましたが、突然の〝サービス終了〟と言うテロに遭い、止む無く移転して来ました。

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鑑賞日時:平成30(2018)年2月9日[金]/9:30~11:40
映画館名:TOHOシネマズ 柏/SCREEN7
座席番号:H-14

映画館公開日:平成30(2018)年 2月 9日[金]
地上波初放送:

西暦2067年。
銀河系外縁のブリージンガル球状星団では、人間が突如自我を失い凶暴化する謎の奇病〝ヴァールシンドローム〟が猛威を振るっていた。
そんな中、歌が発する特殊な生体フォールド波が、奇病に有効であると発見した星間複合企業体・ケイオスは、戦術音楽ユニット〝ワルキューレ〟を結成。
これを援護する可変戦闘機部隊〝デルタ小隊〟と共に星々を駆け巡り、ヴァールシンドローム鎮圧を行って居た。
一方、時を同じくして、〝空中騎士団〟と呼ばれる〝風の王国〟の可変戦闘機部隊が動き始め・・・。
監督 河森正治
出演 内田雄馬(ハヤテ・インメルマン)
鈴木みのり(フレイア・ヴィオン)
瀬戸 麻沙美(ミラージュ・ファリーナ・ジーナス)
声:小清水 亜美/歌:JUNNA(美雲・ギンヌメール)
安野 希世乃(カナメ・バッカニア)
内山昂輝(メッサー・イーレフェルト)
木村良平(キース・エアロ・ウィンダミア)
石川界人(ロイド・ブレーム)
声:寺崎裕香/歌:メロディーチューバック(ハインツ・ネーリッヒ・ウィンダミア)

この先ネタバレの可能性有り

ロードショー公開初日&初回上映回を鑑賞。

平日とは言え、観客の入りはガラガラだった。

今回利用したTOHOシネマズ 柏は初めてだが、SCREEN7のスクリーンに対してセンター&目線の高さを事前にリサーチして今回の座席をチョイスした。
その通り、最適の座席だった。


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ストーリー
マクロス・シリーズの映画化は、基本的にテレビ・シリーズに対しての〝パラレル・ワールド〟的な位置付け。
今作もその道理に倣っている。
テレビ・シリーズを〝再構成〟しているとの事だが、正直、その差異は殆んど気付かなかった。
ワルキューレに焦点を当て、余り根本的な、例えばウィンダミアと新統合政府との確執とか、対立している原因等は触れられていない。
ハヤテの父に関する描写が一切無い。
設定
マクロス・シリーズの是である、〝歌〟と〝可変戦闘機〟と〝三角関係〟の内、歌は前面に取り上げられているが、三角関係は希薄な印象。
歌と戦闘を重視している。

テレビ・シリーズを再構成しているので、時系列的に場所や事象等が前後している。

結局、ロイドは何をしたかったの?
キャラクター
マクロス・シリーズの劇場版だから、パラレル・ワールドだから、メッサーは死なないと思っていたのだが・・・。
『マクロスF』でも、ミハエル・ブラン【神谷浩史】の様に、テレビ・シリーズでは死亡しても、劇場版ではそうでなかったりしたので。
逆に、テレビ・シリーズではロイドとキースはどうだったか・・・、2人とも死んだのだったか?

戦う相手が〝人類(ウィンダミア人)〟と言うのは、マクロス・シリーズで初めての設定では無いだろうか!?
それに、〝歌姫〟が複数人数の〝グループ〟と言うのも。

ワルキューレに脚光を浴びせている。
リーダーのカナメがテレビ・シリーズよりも、より重要な役割を果たしている。

ハヤテは最初からケイオスの隊員だった。
前国王は既に亡き人で、当初からハインツ・ネーリッヒ・ウィンダミア(ハインツⅡ世)が国王。
キャスティング
その他、主だったキャストの方々。
出演 東山奈央(レイナ・プラウラー)
西田望見(マキナ・中島)
森川智之(アラド・メルダース)
川田紳司(チャック・マスタング)
石塚運昇(アーネスト・ジョンソン)
KENN(ボーグ・コンファールト)
遠藤大智(ヘルマン・クロース)
拝 真之介(カシム・エーベルハルト)
峰岸 佳(テオ・ユッシラ/ザオ・ユッシラ)
テレビ・シリーズより、誰一人欠ける事無く参加出来た事は喜ばしい。

マクロス・エリシオンの同型艦(マクロス・グラシオンorマクロス・メガシオン)で、撃沈されなかった方の艦長の声が、神谷 明氏(『超時空要塞マクロス』のロイ・フォッカー役)だった様な気がしたのだが、思い違いか・・・。
エンド・ロールで確認出来なかったが、自分の耳を信じるならば、その様な気がしてならない。

小清水氏(美雲・ギンヌメール)と寺崎氏(ハインツ・ネーリッヒ・ウィンダミア)は、歌パートは別キャスティングなのは何故?
映像
ワルキューレのライブの映像が、フルCGの為かゲームっぽく見えた。
映画を観ていると言うよりも、途中で〝コンサート〟の映像を観ている様な気に気分になって来た。

マクロス同士の格闘戦が観られる。
マクロス・エリシオンと同型艦の、〝強襲型〟でのバトル。
テレビ・シリーズでは同型艦は登場しなかったと記憶しているが・・・。
VF-31・ジークフリート&カイロスの、物凄く重装備の〝アーマード・ヴァルキリー〟が登場。
メッサーのジークフリートがウィンダミア王国に鹵獲され、リル・ドラケン(無人小型支援機)が装備されたり、捕らわれのミラージュがドラケンを奪取し、自らのパーソナル・カラーへと変化させたり。
音楽
これを言っては元も子も無いが、音楽シーンが多過ぎ!
既存曲は元より、新曲が3曲追加されている。
それにしても、昨今の声優さんは大変だなぁ・・・、アフレコだけしていれば良いと言う訳には行かない!
キャラクターになり切って、歌迄披露しなくてはならないのだから!
期待感
どうせ『マクロスF』の様に〝2部構成〟で、今作はその1作目で〝テレビ・シリーズの焼き直し〟で、第2作目としてオリジナル・ストーリーの作品が公開されるのだろうと思っていた。
テレビ・シリーズが、良く分からない終わり方をしたので、その〝解決編〟を期待していたのだが・・・。
満足度
まぁ、大きなスクリーンで観賞出来た事は喜ばしいが、正直言ってテレビ・シリーズの〝豪華な総集編〟と言った感じは否めない。

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アクション
メッサーとキースの手に汗握るドッグ・ファイト。
ワルキューレを護衛しながら、VF-31ジークフリートで戦うΔ小隊。
観ていて、思わず体中に力が入ってしまう。
SF
2067年の銀河辺境でのお話。
今より半世紀後の世の中で、果たしてこの物語の様に科学や文化が発展しているだろうか?
コメディ
平時のキャラクター同士の遣り取りは、結構コミカルな場面も多い。
フレイアの〝笑い方が気持ち悪い〟との、ハヤテの評には笑った!
ホラー
何時何処で発生する共分からないヴァームシンドローム。
一旦発生すると、その場は悲惨な結果に陥る。
グロテスク
ヴァームシンドロームが発症した人間の姿と、その末路。
サスペンス
手に汗握るドッグ・ファイト。
謎解き
ヴァームシンドロームの発症する原因は何なのか!?
ウィンダミア王国の狙いとは!?
不可思議
プロトカルチャーの遺跡の能力とは?
〝生体フォールド波〟とは何ぞや?
いくら何でも、銀河系に地球人類以外の〝人類〟が居過ぎだろう!?
これもプロトカルチャーの遺産なのか?
ラヴ
恋愛成分、希薄気味。
マクロス・シリーズの三大要素の一つである〝三角関数〟も、ハヤテ×フレイア×ミラージュが殆んど描かれていない。
テレビ・シリーズの様に、カナメのアラド隊長に対する好意は描かれていない。
寧ろメッサーとの関係を強調している様に感じた。
エロス
ワルキューレの入浴シーン。
絶妙な加減で写らないんだな・・・、公共放送では無いのだから!
こちとら金払って観に来ているのだから、もう少しサービスしても良いのでは?
悲劇
メッサーは、やっぱり死んでしまうのね。
折角ワルキューレのメンバーとなれたフレイアだが、まさか自分の母星がこの度の騒動の元凶となろうとは!
ワルキューレの活動と母星との板挟みとなって思い悩む。
感動
いかなる困難をも乗り越え、歌い続けるワルキューレのメンバー。
時には戦闘の最中にでも。
歌の威力なのか、一般的な物語よりは数割増しで感動的な気分になる。
ドキュメンタリー
該当要素無し。
歴史
ウィンダミア王国は、何と無く地球の中世を思わせる。
〝空中騎士団〟等、騎士道を旨としている雰囲気を感じる。