『007/スペクター』 | 狂気と正気の狭間

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『yahoo!ブログ』にて活動して来ましたが、突然の〝サービス終了〟と言うテロに遭い、止む無く移転して来ました。

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鑑賞日:平成27[2015]年12月4日[金]
劇場名:TOHO CINEMAS  NICHIGEKI/SCREEN1
席番号:O-18

 

映画館公開日:平成27[2015]年12月 4日[金]
地上波初放送:令和 3[2021]年 9月26日[日]

 

少年時代を過ごした〝スカイフォール〟で焼け残った写真を受け取ったジェームズ・ボンドは、その写真に隠された謎を解明する為、Mの制止を振り切り単独でメキシコシティ、そしてローマへと赴く。
そこで悪名高い犯罪者の未亡人ルチア・スキアラと出会ったボンドは、悪の組織スペクターの存在を突き止める。
だがその頃、ロンドンでは国家安全保障局の新しいトップ、マックス・デンビがボンドの行動に疑問を抱き、M率いるMI6の存在意義を問い質していた。
一方、ボンドは秘かにマネーペニーやQの協力を得て、スペクター解明の鍵を握る旧敵Mr.ホワイトの娘マドレーヌ・スワンを追跡。
死闘を繰り広げながらスペクターの核心部分へと迫る中、氷雪のアルプス、灼熱のモロッコへと飛んだボンドは、やがて追い求めてきた敵と自分自身との恐るべき関係を知る事になるのだった・・・。
 
監督 サム・メンデス
 
出演 ダニエル・クレイグ(ジェームズ・ボンド)
 
レイフ・ファインズ(M)
 
ベン・ウィショー(Q)
 
ナオミ・ハリス(マネーペニー)
 
ロリー・キニア(ビル・タナー)
 
ジュディ・デンチ(先代M/映像出演)
 
 
 
この先ネタバレの可能性有り
 
 
公開初日&初回上映を鑑賞。
しかし、11月27日[金]・28日[土]・29日[日]に先行上映をしているので有り難味も半減。
平日の早い時間だったので空いていたが、帰る頃には次回上映の観客でロビーは混み始めていた。
来場者の年齢層は、往年のシリーズからのファンと思しき中高年の男性が多く見受けられた。

公開初日、来場特典としてポスターが配布されたが、上映中持っているのが邪魔だった。
今時、特典がポスターだなんてチープで昭和っぽい。
因みに12日[土]にも別デザインが配布される模様。

 

 

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ストーリー
『カジノ・ロワイヤル』→『慰めの報酬』→『スカイフォール』とクレイグ=ボンドの過去3作品は本作に繋がっており、その謎が解明される。
世界各国の全情報を掌握し、悪事に利用しようと画策する謎の組織〝スペクター〟の陰謀を阻止すべく活躍するジェームズ・ボンド。
C=MI-5局長の画策により、00部門がMI-5へ吸収、事実上の廃止へ追い込まれる。
舞台はメキシコ→ローマ→オーストリア→モロッコ→ロンドン。
テンポ良く物語が進み、148分(シリーズ史上最長)と言う長尺だが飽きさせる暇を与え無い。
設定
〝スペクター〟と言うフレーズは〝大人の事情(権利の都合上)〟でこれ迄使用出来なかったらしいが、今回それを取得して晴れて復活。(映画館パンフレットによる)
本拠地は壊滅、ブロフェルドも逮捕されてしまったが、〝スペクター〟の登場はこれっ切りなのか?
願わくば次回作以降も、往年の作品の様にボンドの永遠の宿敵で在って欲しい。

 

9ヶ国の情報網を統合する会議が東京で開催されたが、と言う事は日本にも諜報機関が存在すると言う事?
ただ、そのメンバーに中国が加わっているのは現実的では無いな。
キャラクター
Bond,James Bond.

 

ブロフェルド復活。
ペルシャ猫も〝マオジャケット(中国人民服の様なデザインの上着)〟を着ているのも、往年のファンはニヤリなのでは?
ブロフェルドのラストは、逮捕では無く〝生死不詳〟とした方が、次回作以降の裾野が広がると思うのだが・・・?

 

M、Q、マネーペニーも本作で本格的にレギュラー入りして定着した感有り。
意外とタナーが脇役ながら良い味出している。

 

先代Mが、死後ビデオ・メッセージにて登場は新しい!

 

殺し屋のヒンクス(デビッド・バウティスタ)は、当初は不死身の様な割に、最後は呆気無かった。
彼が使用していた拳銃は何だ!?
丸で二挺の拳銃を張り合わせた様な、銃口が猟銃の様に横に二つ並んでいる!

 

クレイグ=ボンドの過去3作品の宿敵、ル・シッフルもMr.ホワイトもラウル・シルヴァもドミニク・グリーンも、全員スペクターのメンバーだった。
それ所か、英国政府内のC=MI-5局長迄もが!

 

ラストでボンドが退職して終了するが、次回作ではどう復帰するのだろうか!?
エンド・クレジットには恒例の〝JAMES BOND WILL RETURN〟の表示は有ったが、非常に気懸り。
また、マドレーヌと一緒に去って行くで、彼女との今後の関係も気になる。
キャスティング
 
出演 クリストフ・ヴァルツ(フランツ・オーベルハウザー/エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド)
 
レア・セドゥ(マドレーヌ・スワン)
 
モニカ・ベルッチ(ルチア・スキアラ)
 
デビッド・バウティスタ(ヒンクス)
 
アンドリュー・スコット(C/マックス・デンビー)
 
イェスパー・クリステンセン(Mr.ホワイト)
 
ブロフェルドはもう少し癖の有る役者が良かったのでは?

 

ダニエル・クレイグ氏は本作で、ジェームズ・ボンド役の契約が終了(未確認)だったと記憶しているが・・・、違かったかな?
映像
ガンバレル・シークエンスが冒頭に復活したのは喜ばしい。
オープニング・タイトルは往年の作品の雰囲気を踏襲しつつ、クレイグ=ボンドの過去3作品のキャラクターが登場する。

 

スペクターの本拠地爆破シーンはギネス記録の規模だそうで。
クライマックスで旧MI-6本部ビルが爆破されてしまったが、実際には未だ存在している訳で、次回作以降の映像処理に余計な手間が必要なのでは?

 

アストン・マーティンDB10は市販車では無く、本作の為に製造(既存車種がベース)された。
Qから支給された爆弾機能付きの腕時計は、オメガの割にはナイロンっぽいチープなベルトに見えたが、あれは〝NATOストラップ〟なる物で、NATO軍の正規官給品らしい。
ワルサーPPKも本元のワルサー社では、今は製造されていない。
音楽
エンド・ロール前、ジェームズ・ボンドのテーマが流れた時は感涙物。
オープニング&エンディングはアーティストも知らないし、別段何の感慨も無し。
期待感
『ムーンレーカー』以来、ずっと観続けているシリーズ最新作!
宿敵〝スペクター〟の復活・・・、ブロフェルドも?
ボンドとはどの様な因縁が有るのか?
アストン・マーティンDB10の勇姿。
満足度
見応え十分。
観終わって、アクションの連続に気分スッキリ。
クレイグ=ボンドの過去3作品の様な、悲壮感は抑え気味で良かった。

 

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アクション

ビル倒壊に巻き込まれぇの、飛行中のヘリコプター機内での格闘。
ローマ市街でのアストン・マーティンDB10×ジャガーC-X75のチェイス。
マドレーヌを連れ去ったヒンクスの車列を追跡する飛行機・・・、不時着後も雪上を!
列車内でのボンド×ヒンクスの格闘は往年の作品を思い起こさせる。

SF

Q開発の特殊装備。
アストン・マーティンDB10。
1.バックファイヤー:リアエンブレムに装備された機関銃だが、ボンドが勝手に持ち出しので銃弾が装填されておらず使用出来ず。
2.環境:本来支給されるエージェント009の為の音楽再生機能。(笑うシーン)
3.噴射:後方への火炎噴射。
4.エアー:パラシュート付き運転席射出機能。
爆破機能付き腕時計。
本作で特殊装備は復活を見たが、それでも往年の作品に比べれば少ないので、もっと沢山出して欲しい。

 

スペクターの本拠地が、往年の作品の様に荒唐無稽な規模とは行かない迄も、それを思い起こさせる。

コメディ

クレイグ=ボンドの過去3作品からのシリアス路線に変わりは無いが、ボンドのちょっとしたウィット。

ホラー

該当要素無し。

グロテスク

腕にマイクロチップを埋め込まれ(ボンドの所在地を把握する為)痛そう。
Mr.ホワイトの亡骸をカラスが啄ばんでいた!
ボンドがスペクターの本拠地で、頭にドリルを突き立てられる拷問を受ける!

サスペンス

全編、手に汗握る格闘&追跡。
クライマックスで、ボンドは人質に取られたマドレーヌを旧MI-6ビル爆破から救い出す事が出来るのか!?

謎解き

何故、ボンドは任務以外の行動を取っていたのか?
謎の組織〝スペクター〟とは?
オーベルハウザーは死んだ筈。

不可思議

該当要素無し。

ラヴ

マドレーヌとの関係は、ボンドも本気なのかも・・・。

エロス

ボンド・ガール(ウーマン)とのベッドインは有る物の淡白。
敵との格闘の直後に××って、どう言う精神構造?

悲劇

クレイグ=ボンドの過去3作品で、ボンドを襲い続けて来た不幸は全てブロフェルドが仕組んだ事。
その理由が、両親の死後、ボンドはフランツ・オーベルハウザー(=ブロフェルド)の家が引き取られる。
フランツの父は実の子の様に愛情を注ぎ、彼にも兄弟と思って接するように命じるが、それが父の愛情を奪われたと彼に思い込ませた。
結果的にそれが要因で悪の道に踏み込み、ボンドを逆恨み。

感動

例えどの様な苦境に立たされようと、任務を遂行するボンド。
今は亡き先代Mの遺言により行動を起こすボンド。

ドキュメンタリー

MI-5やMI-6は実在の組織。

歴史

アストン・マーティンDB5登場。
『スカイフォール』ではボンドの私物(各種特殊装備が施されたまま)で大破した。
本作ではQのファクトリーでレストアされ、ラスト・シーンでボンドが駆って走り去る。