揉み消し、車擦った！

また会社の車を擦ってしまった！
納品が終わって、何時も止めている駐車場に入れ様としての悲劇だった。
相手は、今回は車だった。

その車は、駐車場の前の道路の向こう側の路肩に、駐車場の入り口を塞ぐ様な感じで駐車していた。
また、駐車場には同僚の車が１台駐車していて、駐車場入り口付近で立ち話している奴らも居て、そちらに気を取られ、尚且つ後続車が来てしまい、焦って切り返しをしている内にその車に擦ってしまった。

〝ギギギギギィーッ〟と、嫌な音がした瞬間、目の前が真っ暗になった。
『あちゃーっ、またやってもうたぁ～っ！』
今回で２度目なので、下手すると報告書では済まず、今度こそ始末書かも？！
一瞬、このままバックレようかとも思ったが、しっかり目撃者が居るので諦めた。

意を決して、その車の所有者と思われる、その車の止まっている建物の中に入って行った。
そこは印刷工場の様だった。
そこには男性が１人、作業をしていた。
私が入って行き、車の話をし出すと、その男性は自分の車が邪魔になっているのだと悟って、申し訳なさそうに慌てて動かそうと、外に出ようとした。
そこで私が擦ってしまった事を告げると、一瞬焦った表情を見せ、慌てて外に出た。

擦った場所と状況を説明し、確認した。
先方の車はウインカーのカバーに擦り傷が出来た程度で、後はミラーも少し擦ったが、こちらは傷も無く済んだ。
その後、誠意を込めて謝罪すると、車の持ち主と思しき男性は、大した傷では無く、また、自分の車が邪魔になっての事との後ろめたさも有ってか、取り敢えず許してくれた。

まさにラッキーである。
先方に修理を要する破損が無かったのが幸いした。
先方が不問に帰したと言う事は、被害者が居ないのだから、こちらさえバレなければ問題無い。
だったら、何も怒られる必要も無いから黙っていた方が得策である。

しかし、先方の損傷に比べると、こちらが思った以上に甚大だった！
左前方のフェンダー部分、丁度先日擦った場所の近くが凹んでしまっている！
まぁ、あちらこちらボコボコの車だが、今迄無かった所に傷が出来れば、目立ってしまうかも知れない。
万が一バレたとしたら、その駐車場に止めている４台の内、自分を除く３台の運転者だ。
その人物は分かっている。
バレ無い事を願っているが、もしバレて問題になり、責任を突き詰められる様な事になったら、もう退職する積りでいる。
元々車の運転は得意では無いし、この先、もっと重大な事故を起こすかも知れないと言う不安が、常に心の中に有るから・・・。

それにしても、車も凹んだが、気持ちも凹んだ今日一日だった。