『犬神家の一族』 | 狂気と正気の狭間

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『yahoo!ブログ』にて活動して来ましたが、突然の〝サービス終了〟と言うテロに遭い、止む無く移転して来ました。

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平成18(2006)年12月24日[土]観て来ました。

信州の製薬王・犬神佐兵衛が亡くなった。
血縁関係者が揃った場で公開された遺言状には、3人の孫の何れかとの結婚を条件に全財産を、佐兵衛の恩人の孫娘・野々宮珠世に譲渡すると言う内容だった。
珠世を巡る3人の男達による争奪戦が繰り広げられ、遂には殺人事件が。
遺言状を預かる法律事務所から仕事の依頼を受けた名探偵・金田一耕助は捜査に乗り出すのだが、第2、第3の殺人事件が起きてしまう。
監督 市川 崑
出演 石坂浩二(金田一耕助)
松嶋菜々子(野々宮珠世)
尾上菊之助(犬神佐清/青沼静馬)
富司純子(犬神松子)
加藤 武(等々力署長)
仲代達矢(犬神佐兵衛)

この先ネタバレの可能性有り

30年前の作品を、同じ監督、同じ主演俳優でリメイクするのかと、少々不安であったが、そんな心配は無用だった。
ストーリーも前作と殆んど同じだが、結末が分かっていても作中に引き込まれると言う事は、それだけ完成度が高いと言う事だろうか?
街並みの雰囲気は美しく、登場人物は個性的な人ばかり。


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ストーリー
ほぼ、前作を忠実に描き直しているが、それは気にならず、始から終り迄一つの流れとして楽しめる。
しかし、少々偶然の力を借り過ぎ?
キャラクター
金田一探偵は相変わらず飄々としているし、等々力署長(前作では橘署長)も早とちりだし、白マスクの男も不気味だし、犬神三姉妹も陰険だし・・・。
キャスティング
石坂氏と加藤氏は嵌まっていたが、松嶋菜々子はどうも・・・、珠世はもっと儚げなイメージでは?奥菜恵と並んだシーンは大人と子供の様だったし、麻酔で眠らせて運ばれるシーンなんか佐智君難儀してたもんねぇ。
映像
風景が美しかった。それに反して、犬神家内の陰鬱で重苦しく、その対比が面白い。
音効
特にこれと言っては無い。
音楽
少々アレンジの違った(?)テーマ曲が聞こえて来ると、これから陰惨な殺人事件が起こると言うのにワクワクして来る・・・。
期待感
同じ監督が同じ主演俳優で取り直す意味が有るのかと言う不安と、キャストを代えた同じ作品が観られると言う期待が入り混じった。
満足度
先に述べた不安は取り越し苦労だった。
一気に作中に引き込まれ、最後は何故か清々しい気分。
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アクション

金田一走る!石坂さん幾つ?
元気だねぇ~!!&猿蔵ダイブする!

SF

該当無し

コメディ

犬神家の一族以外はコメディー路線。
湖の足ニョッキリ死体には何故か笑ってしまった。

ホラー

ホラーでは・・・、無いよな。

グロテスク

マスクの下はグロですよ・・・、菊人形も・・・。

サスペンス

そりゃー、人の命が掛かった犯人探しですから。

謎解き

これ以外の何が?

不可思議

結局犯人は、佐兵衛翁の思う通り?
亡霊に操られてあんな事しちゃったの?

ラヴ

珠世と佐清のそれぞれを思う気持。

エロス

あわや珠世が・・・、青沼菊乃の折檻シーンはポロリも有るよ♪

悲劇

人が何人も殺されるからねぇ。

感動

方法はどうあれ、根底に流れるのは子を思う母の想いって所か!?

ドキュメンタリー

該当無し

歴史

舞台は昭和22年、未だ戦後のゴタゴタしていた時代。