◆ショートショート◆ GAME | もうすぐって…いつ?

◆ショートショート◆ GAME

ある男は今日も、毎日の日課であるゲームをしていた。深夜3時のこと。

自分以外は皆、「敵」の世界。
マシンガンでいかに。自分の前に現れる者を撃つか、というゲーム。

今日は調子がいい。
ケタケタと男は笑った。
実に愉快。皆、自分には、かなわないのだから。

相手を撃てば、武器もも奪い取れる仕組みだ。
彼は画面に揃う、自分の武器をコレクションのように眺めてはニヤリとした。

ユカイダ。
オレニ、カナウモノハ、イナイ!!


「目の前の奴らみんな吹っ飛ばしてやる!」



はっはっは!!
高笑いをしたその男。
PC画面に向かって、たったひとりで、彼は喋っている。


突然。
ザザ・・・ザザ・・・・ザ・・・という音。
それとともに、PC画面が波打ち始めた。  ・・・おかしい。

「故障か?こんちきしょう!!」

男は画面をげんこでカツン、と叩いた。


すると、
ガシッ・・・・・・・!!

男のげんこは掴まれた。何者かの、てのひらに。
蒼白になる男。

そんな・・・ばかな?!


ググッと男は引き込まれていく。そう、画面の中に・・・・

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目の前にはさまざまな形の武器を持った人々が立っている。どこかで見た光景・・・
ぎょっとする男。

 ≪GAMEの世界≫

それが現実にいま、目の前に、広がっているのである・・・。


目の前の人々は言った。
「貴様、よくもおれたちの仲間を笑いながら殺してくれたな!!
何様のつもりだ?!」



ガタガタガタ・・・・・
男は全身をぶるぶると震わせた。言葉には出来ない恐ろしさ・・・

(こわい、こわいよ。。。)

声も出ない。体も動かない。力が入らないのだ。


「どうした?あ?さっきまでの高笑いはどこへ行ったんだよ。こわいのか?
モニターの向こうでは強気なくせによ!!毎日、まいにちな。
壁の向こうからじゃねぇと、何にも出来ねぇんだ、お前は!


相手のひとりが、銃でドスッと、みぞおちを突いた。



意識が・・・・うすれていく・・・・・・

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「うわぁああああああ!!!!」

気づくと男は、叫び声をあげていた。

(なんだ、ゲームの途中で寝ていたのか・・・)

どうやら、PCのキーボードの上に突っ伏していたようである。
ゆっくりと身を起こそうとした男の腹部に、ズキッと痛みが走った。

(な、なんだ?)

パーカーをめくり、腹をみてみる。


・・・アザ。

そこにはくっきりと、何かで殴られたようなアザができていた。

(な・・・んてことだ・・・・)

恐怖のあまり、男はバチっとPCの電源を切った。



その後、男は二度と、ゲームの世界に浸ることはなくなった。
いま、彼は感謝している。あの時、みぞおちを殴った相手に。

こうして自分の命を残し、かつ、命の尊さに、気付かせてくれたのだから。


          ~完~





      

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