小説NO.123 「 朱音の、想い。本心。 」  | もうすぐって…いつ?

小説NO.123 「 朱音の、想い。本心。 」 

「あたいはね。真也くんには言ったけれど。
いまのまま、これがありのままのわたしたちだと思う。」


まずはひとみが自分の意見を述べた。
朱音と真也は・・・沈黙のまま。結論が出せないでいた。

ふと、真也は思ったことがあった。
思ったままにしておくのも良くないだろうと思い、彼はそれを二人に話した。

「そういや、俺、田辺さんにも喋ったんだよなぁ(・・;) 「3つの世界」のこと。
しかも彼は、自分の亡き妻と娘から、そんな感じのことを聞かされていてさ、ある意味知っていた人物なんだ。
彼の記憶も消すのか?」


「そ、そうだったの(°д°;)?!」

朱音は驚いていた。
真也はまた自分の「突っ走り癖」が朱音を怒らせたのではないかと思い、申し訳なさそうに頷いた。

「ごめんな、勝手にしゃべっちゃってさヽ(;´Д`)ノ
あの人も色々、大変だったみたいなんだ。。」

あえて朱音が襲われかけていた事実は伏せ、真也は朱音に謝る。
すると、朱音は横に首を振った。

「・・・違うのよ、謝らなくていいの。
・・・むしろ今のを聞いて・・・わたしの中の結論が、出たわ(・_・;)」


「えっ(゜д゜;)?!」

真也には何が何だか分からなかった。
ひとみは冷静に、朱音の、次の言葉を待っていた。


「わたし、・・・このままの方が、いいと思うの。」

それが朱音の決断だった。朱音は、言葉を続ける。

「田辺さん自体は、もともと「3つの世界」の記憶がなかった人でしょ?
だけど、彼の奥さんと娘さんは・・・それを知っていた。
だからといって、そのふたりが誰なのか、私たちは知らない。
ねえ、それってつまり・・・まれに、魂を浄化しても、一部、記憶を残したままで現世にも戻ってくる人が、いるってことじゃない?
だけどその人たちはそれを自分として受け止めたまま、新しい自分の人生を歩んでるってことよね?
そう考えたら、わたしたちもそういう人たちの・・・仲間なのよ。
これからの、ここでの人生を・・・自ら切り開いていくのが、自然なやり方なんじゃないかな(・_・;)」



たしかに・・・そうだ。この3人以外にも、前世での記憶が消えないままの人はいるのである。

ひとみは頷いた。
真也は、気になっていることを、朱音に尋ねた。

「シュリや、その子供のこと、記憶にあるままで・・・
朱音は、悲しくならない?」


朱音は間髪入れずに「ええ。」と答えた。

「わたしはあの世界で生きて、シュリに出逢って、いろいろなことを学んだわ。
これからわたしが誰かを愛すかどうかは、まだわからない。でも、生きることはできるでしょ(`・ω・´)?
シュリとと子供のこと、気にならないかってきかれたら・・・気になってる。
でも。記憶を消したところで、わたし自身は変わらない。
実際、わたしが「中間の世界」で暮らしていたと思ってるときも、現世でも時間は流れていて、単にわたしは・・・「5日間、昏睡状態にあっただけ」なのよ?
それもまた、事実。何が本当かなんて・・・分からないもの。


朱音は冷静だった。
朱音自身も、なぜ自分がここまで冷静になれるのか、分からなかった。

シュリはもう、別の世界の人だ」ということをなぜここまで冷静に受け止められるのだろう。

しかし、これが朱音の「本音」なのは、確かであった。